高市早苗首相に「財政規律派の乱」…消費税1%で小渕優子氏らが反旗

前途多難か

積極財政か財政規律か――。10月5日に秋の臨時国会が召集され、今国会の焦点の一つとなっているのが、食料品の消費税減税に関する法案だ。来年4月から2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる方針をめぐり、果たして高市早苗首相は自民党内の財政規律を重視する議員らの懸念を抑え込めるのか。

高市政権の「積極財政」

政権発足から10月21日で丸1年を迎える高市首相の積極財政路線は明確だ。

「高市内閣の売りはイケイケドンドンの『責任ある積極財政』。赤字国債、借金をしてでも成長分野に投資し、世界をリードする産業に育てる。そこで大きな実りを確保できれば、借金も返済できるし、日本のGDP(国内総生産)も上がり、国力は増す。積極財政で再び経済大国に押し上げるのが『高市積極財政』の根本にある」(政治アナリスト)

一方、支持率には陰りも見える。時事通信の9月調査では、高市内閣の支持率は44.1%。2月の63.8%から19.7ポイント低下している。ただし、内閣支持率は調査機関によって差があるため、こうした数字は調査主体を踏まえて見る必要がある。

背景の一つに物価高がある。帝国データバンクによれば、2026年10月の飲食料品値上げは3153品目。2026年の判明分は年間2万187品目に達し、2年連続で2万品目を超える水準となっているからだ。

消費税1%に財源問題

そこで高市政権が打ち出したのが、2027年4月から2年間に限った飲食料品の消費税率1%への引き下げだ。

政府は9月15日に関連する大綱を閣議決定し、10月9日には消費税率の引き下げと就業者負担軽減支援金の導入に関する法案を閣議決定、臨時国会に提出した。

問題となっているのが財源である。消費税減税と給付を合わせて2年間で約10兆円の財源が必要とされる。政府は赤字国債に頼らず財源を確保する方針を示しているが、具体的な財源の確保策については、今後の予算編成過程で示すとしている。

「庶民にとっては消費税1%を歓迎する半面、財源への不安も入り交じる複雑な心境でしょう。高市氏は財源確保に強気ですが、自民党内では財政規律を重視する議員から異論も出ています」(政治アナリスト)

財政規律派とは、歳入と歳出のバランスや財政の持続可能性を重視する政治家たちを指す。

【関連】「高市一強」の裏で林芳正が動く…総裁選へ広がる“反高市”包囲網