旧ジャニーズ性加害問題訴訟 被害主張の男性「被害者は永久に救われない」請求棄却後の想い

旧ジャニーズ事務所 (C)週刊実話Web
「社長を離れても、個人として問題に向き合っていきたい」 

9月28日、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)の東山紀之社長が、9月末で同社社長を退任すると明かした。 

その4日前の24日、旧ジャニーズ事務所創業者である故・ジャニー喜多川氏による性加害問題を巡り、元ジャニーズJr.の男性が、スマイル社に900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は請求を棄却した。 

冒頭の言葉は東山氏が会見で話した言葉だが、請求を棄却された男性の心境は当然のように複雑だ。 

そもそも、男性が起こした裁判は、旧ジャニーズ事務所の性加害問題が明るみになった際、被害を訴えたものの、スマイル社から「対応を放置された」として裁判に発展したのである。 

先の元ジャニーズJr.の男性は、こう話す。 

「私は1円も要らないんです」

「私はスマイルから補償の対象外とする通知が届いた際、その理由を求め、再調査を申し出ました。 ところが『追って回答します』という返信が来たのみで、その『回答』は一切届きませんでした。それから私は2度にわたって、性被害の詳細な状況を綴った陳述書を作成して送りました。 それでも、延べ8カ月以上待ち続けても、やはり、その『回答』は一切届きませんでした」 

つまり、男性は当初“900万円の損害賠償”ではなく、“事務所との対話”を求め、裁判を起こしたというわけである。 

「900万円という請求額は、裁判長やスマイルの弁護士に『もっと金額を上げた方がいいんじゃないですか?』と誘導され、あの金額になりました。僕の当初の目的は、スマイル側と対話がしたかっただけです。その上で、被害者救済委員会とのヒアリングに進みたいだけでした。ですが裁判の初日、スマイルの弁護士から『あなたを被害者救済委員会には進ませません。もう裁判が始まっているので、補償を求めるのであれば、あなたはこの裁判の中で、補償ではなく、賠償として求めるしかないんですよ』と言われました」

「まず僕は、最初の訴状で『160万円を請求する』と書いていました。これだって、民法で『お金に換算できない裁判』や『いくらか計算するのが極めて難しい裁判』の基準金額が、一律で『160万円』とするルールになっているからで、仕方なく書いていた金額です。裁判長にも『私は、この裁判では160万円すら要りません。1円も要らないんです』と言ったところ、『日本の裁判や調停では、必ず金銭を求める必要があるので、それは無理です』と言われました」 

それでは、900万円という金額は、どこからきたのだろうか?