旧ジャニーズ性加害問題訴訟 被害主張の男性「被害者は永久に救われない」請求棄却後の想い

「本当の被害者たちは、一生救われることは無い」

「スマイルの補償制度の平均の補償額が、900万円だと教わったこと、スマイルがHP上で公開した補償方針で『海外での同種の性加害事件の補償額を参考にして金額を決めていく』という内容が書かれていて、ジミー・サヴィルやハーヴェイ・ワインスタインの性加害事件の補償額が、当時の為替レートで約900万円~1700万円だったために、僕の裁判でも『900万円を求める』という流れに途中から変更になったのです」 

しかし裁判は、男性が思っていたのと違う方向へ風向きが変わっていったという。 

「『証拠が残りにくい性質の被害である以上、厳格な証明を求めてはいけない』という再発防止特別チームからの提言を受け、スマイルも『厳格な証明は求めない』と公に発表していました。 何の回答も届かずに長期間にわたって放置され続けていた私は、その言葉を信じ、司法の場で、ちゃんと『対話』がしたいとの思いで提訴しました。 ところが、いざ裁判が始まると、『これは裁判なので、性被害を受けたという厳格な証拠を出して。じゃないと、あなた勝てないよ』という論法に切り替わりました」

「私は、30年以上も前の、たった一度の性被害に対し、行為中の撮影動画や、喜多川の唾液のDNAなどの証拠は、一切持っておりません。 そもそも、そんな証拠があるのなら、私は最初から補償の対象外になどなっていない訳で、まるで詐欺にでも遭ったかのような裁判でした。『厳格な証明は求めない』と謳っている被告(※スマイル社)との『対話』を求めて提訴した結果、『じゃあ証拠を出せ』という論法で来られては、補償の対象外とさせられた230名以上の中で、泣き寝入りさせられてしまっている本当の被害者たちは、一生救われることは無いと思います」 

男性は同期のジャニーズJr.4名の実名を証言として訴えていたが、調査には至らなかったという。 

「私がジャニーズのテレビ番組の収録に関わっていた証言として、喜多川が私の同期ジュニアの中から一番最初にバックダンサーにピックアップした4名の実名をずっと訴え続けてきました。 これは当時、その現場にいた人間でしか知り得ない、重要な内部情報だからです。 この件についての裏取り確認を、私は何度も被告にお願いしましたが、最後まで調査して貰えず、一貫して『不知』の2文字だけで逃げ切られました」