トランプが秋波を送る米朝首脳会談は北朝鮮の言いなりか 拉致問題置き去りの懸念

G20招待の観測報道

9月5日、左翼系韓国紙は『トランプ氏、米国G20(12月14、15日)に金正恩氏を招請か』との記事を掲載したが、米国まで飛行する政府専用機がない北朝鮮には土台無理な話だ。

「トランプ氏が11月中旬〜下旬に中国・深圳で開催予定のアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議に出席した際の帰路、北朝鮮国内のどこかで米朝首脳会談が開かれる可能性が最も大きいでしょう」(同)

北朝鮮が示した3条件

すでに北朝鮮側は「米朝首脳会談実現のための3条件を米国に提示した」と語るのは、さる国際ジャーナリストだ。

「まず米国の国務次官級以上の高位当局者が、海外在の北朝鮮代表部や公館を訪れ、トランプ氏の親書を手渡し、正式に会談を申し込むこと。次に2018年にシンガポールで開催された米朝首脳会談での合意に沿い、米朝の関係正常化に焦点を当て、非核化は議題にしないこと。3つ目は『平壌(北朝鮮の首都)』での会談開催に応じることです。そして何より米国が最優先課題とする非核化について、『議題にしない』と繰り返し表明している。米国にすれば“取りつく島がない”という条件提示です」

米朝対話の機運は高まっているが、それが北朝鮮の非核化に繋がることとは全く別の話になってしまっているのだ。

「現在の北朝鮮は、過去3回の米朝首脳会談が開かれた時代とは大きく異なっています。核戦力ははるかに増強され、’24年には、ロシアと相互防衛条約を締結し、ロシアは北朝鮮経済を支える存在になっている。9月7日には、北朝鮮とロシアの国境を流れる豆満江に、両国を初めて道路でつなぐ自動車橋が開通しました。中朝関係も良好で、’11年に権力を継承して以来、正恩氏は対米において最も有利な立場にあるのです。だから米国が3条件を飲むまで飛びつくことはしない、とマイペースを貫くつもりでしょう」(同)