金正恩氏の後継者はジュエ氏か トランプすり寄りで北朝鮮メディアが仕掛ける“巧妙演出”

米韓演習を異例の途中打ち切りに

8月16日、トランプ氏は「乙支フリーダムシールド」など米韓合同軍事演習の大幅な規模縮小を指示したと、自身が創設したSNSに投稿した。前代未聞の演習の「途中中止」だ。

「この軍事演習は8月17日に韓国で始まったばかりで27日まで行われる予定でした。それを突如として21日で打ち切った。ウクライナ戦争で実戦を経験した北朝鮮はドローン戦や最新の戦術を吸収しており、在韓米軍にとって合同演習の重要性は高まっている。しかも、北朝鮮は相変わらず核開発に余念がない。8月12日にミサイルを撃ち、20日にも短距離弾道ミサイル10発余りを発射している。米韓軍事演習を急きょ拡大というなら分かるが、縮小して逆に取り止めるというのは、明らかに東アジアの現状に即していません」(同)

いまのところ、正恩氏や対外コメンテーターと化す実妹の金与正・朝鮮労働党総務部長は、対米対話に前向きなメッセージを出していない。むしろ正恩氏はロ中と歩調を合わせる形で、米国の「覇権主義」への攻撃を強めつつある。

ジュエ氏の露出が今年急増している

「それでも、米国大統領との良好な関係は維持するに越したことはない。正恩氏の最大の願いは、金王国の維持、4代目体制への速やかな移行です。北朝鮮メディアにおける娘・ジュエ氏への演出が、今年に入りまた一段と変化しています。ジュエ氏の北朝鮮メディア登場はこれまでに22回(8月15日現在)。このうち従来の正恩氏との現地指導に加え、ファミリー3人での行事参加が9回と急増していますが、驚くべきことにジュエ氏が中央に立つ光景が定着しつつあるのです」(北朝鮮ウオッチャー)

今年1月1日、ジュエ氏は曾祖父の金日成国家主席と祖父の金正日総書記の遺体が安置される錦繍山太陽宮殿を親子3人で訪れた。その際に公開された写真で中央に立っていたのは正恩氏ではなくジュエ氏だった。