巨人・橋上監督代行の「阪神移籍説」とVIVANT並みの裏工作…冷遇が招くインテリジェンス戦争の幕開け

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勝てば官軍、なんでもありのプロ野球とはいえ、これほど露骨な内通工作も珍しい。阪神が首位を激しく争う宿敵・巨人の橋上秀樹監督代行を、「作戦コーチ」として引き抜くというのだ。

「7月28、29日に行われたオールスター戦で、セ・リーグの藤川球児監督(46、現阪神監督)と橋上コーチが息の合った連携を見せ、ベンチで耳打ちし合っていた。あれは尋常じゃない。現場でささやかれていたのが、橋上氏の来季の作戦コーチとしての入閣打診と念押しで、まさに"禁断"の引き抜きです」(スポーツ紙記者)

巨人は、就任3年目の阿部慎之助監督(47)が5月25日に家族への暴行容疑で逮捕され、翌日辞任。交流戦からオフェンスチーフコーチの橋上氏が監督代行となって指揮を執っている。このごたごたで5月下旬こそ5連敗を喫したが、すぐに修正して盛り返し、阪神と同率首位で前半戦をターン。競り合いはペナントレース再開後も続いている。

その立役者である橋上氏は、故・野村克也氏の「ID野球」の正統な継承者として知られる。野村氏がヤクルト、阪神監督時代は選手で、楽天監督時代はヘッドコーチで仕えた。その後、巨人で作戦部門のコーチに就き、スコアラー陣が集めた門外不出の「阪神データ」を野村IDで解析。あらゆるトラ情報を頭に叩き込んでいる。

「阪神がこの"頭脳"を強奪すれば、巨人のデータ対策の"返し"ができるし、作戦も『丸裸』に。いや、引き抜きの噂が流れるだけでも、後半戦の巨人を揺さぶれる。オールスターでのあの思わせぶりな耳打ちこそ、インテリジェンスに長けた藤川野球の真骨頂です」(阪神OB)

巨人の「純血主義」が生んだ自作自演説と翻弄されるフロント


その一方で敵将引き抜きの「噂」は、冷遇される橋上氏が自ら仕掛けた"狂言(リーク)"との説もある。

巨人をしっかり蘇生させ、優勝を勝ち取れば「代行が外れて正式監督に」が筋。しかし、巨人は頑なにそれを拒んでおり、そこで"禁断の策"に打って出たという見立てだ。

「巨人はいまだに"生え抜きのスターOB"を監督に据える純血主義。他球団を渡り歩いた外様OBには、ハナから監督を任せる気がない。そこでライバル・阪神入りの噂を流したのではと…。確かに、多少なりとも山は動き出した」(スポーツ紙デスク)

①今季優勝すれば、1年限定で橋上監督。

②阿部前監督の再登板で、橋上氏はヘッド格の作戦コーチで長期契約。

ここに来て、この2案が球団内で検討されているという。巨人頭脳流出の防止策だ。

橋上氏と阿部前監督は、共に安田学園高出身で橋上氏が13年先輩。今季のチーム№2抜擢も、この学閥が背景にある。しかし、来季監督に"生え抜きのスターOB"の松井秀喜氏や桑田真澄氏が就けば、阿部氏の監督再登板も橋上氏自身の監督も見渡せなくなる。そのための苦肉のサバイバル策が"引き抜き狂言"というわけだ。

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虎の環境と野村人脈…藤川監督の計算と三つ巴の引き抜き合戦


それに「あうん」の呼吸で便乗したのが藤川監督。ヤクルト、日本ハムで活躍した橋上氏が、現役最後のユニホームを着たのが阪神。当時の野村監督に請われる形でタイガース入りし、MLB転身前の藤川監督と一緒にプレーしている。

現役引退後の橋上氏は、甲子園球場に近い西宮市内で開業していたゴルフショップの経営に専念し、4年半ほど店長を務めている。この地を"終の棲家"に選んで仕事に励んだ。プロ野球選手のプライドを捨て、商売に厳しい関西の顧客を相手に理不尽なクレームにも自ら対応。平謝りするなどしてコミュニケーション能力を高めた。この間に野球のデータ処理に欠かせないパソコン技術も専門校に通って習得したという。

その後、コーチとして現場復帰したが、今なお関西には知人・支援者が多く、タテジマを着てもしっかり順応できる。しかも、阪神の編成トップである嶌村聡球団本部長は野村氏が阪神、楽天で監督を務めた際の専属広報で、橋上氏とも縁が深い。野村の息子・克則氏がコーチで入閣しており、働く環境は整っている。

「今の橋上さんは、監督代行で胃に穴が空くほど疲弊している。藤川阪神が参謀として最高待遇で迎えるとなれば、ぐらっとくる可能性は120%ある。当然、巨人はより好条件で引き留めるはずで、どっちに転んでも(橋上氏に)損はない。ある阪神の有力OBからは、『おーん、あいつなかなかやりよるな』の声が出ている」(虎番記者)

7月28日、NPB12球団のオーナーと「日本プロ野球選手会」の初めての会談が都内のホテルで行われ、来季からのピッチクロック、ピッチコム、ABS(ロボット審判による自動投球判定)の導入が前向きに検討された。これまで以上に作戦コーチの手腕が問われるようになるが、ベンチ裏のデータとグラウンドをつなぐことで、橋上氏の右に出る者はいない。

勝ち馬に乗りたい橋上氏の執念と、それを利用して宿敵を内側から崩壊させたい藤川監督のしたたかな計算。予測不能な展開は、まさにテレビドラマ『VIVANT』そのもの。古巣で3位のヤクルトも橋上氏の強奪を狙っており、水面下で綱引きが行われている。

佳境に入るセ・リーグの優勝争いとともに、目が離せない。

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