美輪明宏さんが予見したフジテレビ凋落と中居正広氏の騒動

美輪明宏から予言を受けていた中居正広
「この場所は気がよくない。このままでは大変なことになるわよ」

6月20日、老衰のため91歳で亡くなった美輪明宏さん。歌手、俳優、演出家として戦後の芸能界を駆け抜けた稀代の表現者には、テレビ局の栄枯盛衰を見抜いていたという伝説が残されている。

中でも局員を震え上がらせたのが、フジテレビのお台場社屋にまつわる一件だ。フジテレビが東京・新宿区河田町からお台場へ移転したのは1997年。黄金期を迎えていた同局にとって、巨大な球体を備えた新社屋は繁栄の象徴だった。

ところが、美輪さんは異なる印象を抱いていたという。

「美輪さんは1999年に深夜番組へ出演した際、建物に入るなり違和感をあらわにしたそうです。埋め立て地だからという単純な話ではなく、河田町にあった人間臭さが消え、建物だけが立派になったことを警戒していたようです」(制作会社関係者)

その後、美輪さんは玄関や建物の中心部にピンク色のじゅうたんを敷くよう助言した、との話も局内に残っているという。

さらに、美輪さんは局幹部や親交のあった制作会社スタッフらに対し、ある人気タレントについて注意を促していたとされる。

「今は周囲から高く評価されているけれど、いずれ大きな問題を起こすかもしれない。注意した方がいい」

後になって、その人物が元『SMAP』のリーダーで、フジテレビのバラエティー番組に数多く出演していた中居正広氏だったと関係者の間で語られるようになった。

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高額出演料よりも人生相談を大切にした晩年

「もちろん、当時の発言を裏付ける録音や文書が残されているわけではありません。しかし、中居氏を巡る問題を契機に、フジテレビが深刻な事態に見舞われたことで、関係者の間では“美輪さんの予言”として語り継がれています」(編成関係者)

美輪さんは、出演するだけで番組に権威と神秘性を与える存在だった。その価値は、出演料にも反映されていたという。

「全盛期なら、民放の特別番組で1本200万円を超えるほどの人気でした。講演会も150万円以上が目安とされる大物です。ただ、不思議なことに、美輪さんは必要以上にお金を稼ごうとはしていませんでした」(芸能プロ関係者)

そんな美輪さんが晩年に大切にしていたのが、NHK Eテレの『美輪明宏 愛のモヤモヤ相談室』だった。

一般の相談者が抱える恋愛や家族、借金、孤独などの悩みに、美輪さんが耳を傾ける静かな番組だ。民放の特別番組のような豪華なセットや、大物芸能人のゲストが登場するわけではない。

「NHKだけに、出演料は民放よりもはるかに安く、1本当たり5万円ほどだったと聞いています。拘束時間を考えれば、決して条件のいい仕事ではなかったはずです」(番組関係者)

それでも、美輪さんは相談者が納得するまで収録を切り上げようとしなかったという。

「美輪さんが最後に求めていたのは、お金ではなく、誰かを救えたという実感だったのかもしれません」(同)

華やかな芸能界で唯一無二の存在感を放ちながら、晩年まで人々の悩みに寄り添い続けた美輪さん。また1人、日本の芸能界は大きな宝を失った。

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