金正恩が「600人集めろ」と大命令! 「喜び組」10年ぶりの大規模選抜の裏事情

金正恩が「600人集めろ」と10年ぶり選抜令

喜び組は正日氏の死後、次第に影が薄くなっていたが、2021年、突然、正恩氏は「600人集めろ」との指示を出したという。その命令を受け、北朝鮮全域の朝鮮労働党委員会6課は選抜候補を見つけることに血眼になった。

「喜び組は一生続く役目ではなく、多くは20代前後で組織を離れています。その後は、党幹部や軍高官、治安機関関係者との結婚を斡旋されるケースが多かった。正恩氏が新たな『喜び組』選抜を号令した理由は、10年間に渡って喜び組を選抜しなかったため高齢化。全国各地の"囲い別荘"で働く喜び組の女性たちは、正恩氏より年長者になってしまい、適齢期も過ぎつつあったからです。だから2021年頃、正恩氏は入れ替えを思いついたのでしょう」(同)

顔に傷を付けて選抜を逃れる女性たちも

かつての北朝鮮で喜び組に選ばれることは、「人生の大逆転」を意味した。選抜されれば、本人だけでなく家族にも恩恵が及び、平壌居住権や食糧配給、就職・進学での優遇が受けられたからだ。

しかし、現在の北朝鮮で若い女性が目指すのは、美容師や化粧品販売員、外貨を扱う商店の店員、そして市場で成功する商人だ。つまり、重要視されるのは独裁国家から優遇を受ける「肩書」ではなく、「金持ち」なのである。

「美女やその家族は、喜び組に選抜されることを極度に恐れ、故意に顔に傷を付けたり、親が早々に結婚させたりする風潮が全国に蔓延し始めました。国家が将来を保証しなくなった社会で、女性たちは党の評価より、現金収入を重視するようになったのです」(国際ジャーナリスト)