クロマグロ豊漁なのに喜べない理由 釣り人に迫る規制強化とトクリュウの密漁参入の実態

今ではトクリュウの資金源にも…

"海の黒いダイヤ"クロマグロが豊漁だ。東京・豊洲市場では連日、150キロほどの生鮮クロマグロが100本以上競りにかけられている。全国の漁業関係者が、クロマグロの漁獲枠規制に泣かされている中、水産庁は2027年以降、25%拡大する方針を決定した。

漁獲枠25%拡大は、7月に長崎県で開催される中西部太平洋まぐろ類委員会の国際会議で議論され、年内には正式決定される見通し。来年度の漁期へ向かい漁師たちにとっては朗報だが、今年のクロマグロの豊漁の恩恵に預かろうとする一般の釣り人は、規制強化の新ルールに悩まされている。

4月から事前届け出が義務化

「クロマグロ釣りの規制は、年々厳しくなっていたんですが、今年4月から新ルールが加わった。釣り人や遊漁船、プレジャーボート運航者に対して事前の届け出(年1回)が義務付けられたんです。家族で釣りに行く際にも全員分の届け出が必要になりました」(釣り愛好家のジャーナリスト)

クロマグロ目当ての釣りでなくても偶然、クロマグロが釣れてしまった場合、届け出をしていない釣り人はその場でリリースしなければならない。

「釣ったマグロの持ち帰り制限はこれまで"1カ月1尾まで"だったのが、"2カ月に1尾"となったんです。ルール違反には厳しい罰則が設けられており、届け出を行わないで釣った場合や定められた枠を超えて持ち帰った時は、1年以下の拘禁刑、もしくは50万円以下の罰金などが科せられる可能性があります」(同)

トクリュウが密漁に参入

クロマグロの規制強化の背景には、世界規模での資源量減少がある。日本で釣り人の数は漁師の50倍超。資源への影響は少なくない。

「ここ数年、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)がナマコや伊勢エビ、うなぎといった高級水産物の密漁に乗り出している。クロマグロも例外ではありません。トクリュウが関与した密漁クロマグロが市場に出回っているという情報があります。クロマグロ釣りを目的とするプレジャーボートなどは、密漁に使われるケースもある。規制強化は仕方ないですよ」(同)

豊漁でも一概に喜べない。

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