指導という名の暴力がまかり通っていた時代 被害者たちが初めて語る怪物教師の実態【行き過ぎ教師列伝・前編】

画像はAIで生成したイメージ

かつての教育現場には、現代の常識では測れない「怪物教師」たちが実在しました。行き過ぎた指導、理不尽な暴力、そして生徒の人生を狂わせる背信行為。指導という名の免罪符の下で行われた、あまりに過酷な「スパルタ教育」の犠牲者たちが語る、今なお癒えぬ心の傷と、その後の波乱に満ちた人生の独白です。(2回中の1回)

殺人未遂? 野球未経験の「ゴリ」が強いた地獄

小学、中学と白球を追いかけ続け、高校野球部の顧問として出会ったのが筋肉馬鹿のスパルタ教師・通称「ゴリ」。

とにかく生徒をいたぶるのが生き甲斐のようなヤツで。一周約1.5キロで起伏も激しい学校の外周を延々と走らされるのですが、ラストはそのゴリも参加してきて「俺(ゴリ)より遅いヤツがいれば連帯責任で全員もう一周」という謎ルールがありました。

こちらは既にフラフラですし、ゴリは当時30歳前後とフィジカル的にピークなので勝てるはずもなく、ひたすらエンドレス。多い時では1日20周近く、最後はみんな号泣したり吐きながらも走り続け、全然バットやグローブに触れないことすら多かったんです。

おまけに、当時のお約束で部活中は一切「水分補給禁止」。今思えば脱水症状でぶっ倒れるヤツも多く、僕もあるとき頭が痛くなり出し、道路の隅にできていた水たまりに半分わざと倒れて泥水を啜ったんです。

すると、それを見つけたゴリは激怒して張り倒した挙句、水飲み場まで引き引き摺っていき、「そんなに飲みたきゃたっぷり飲め!」と首根っこを捕まれ、水を溜めた金だらいに何度も顔面を突っ込まれて気を失いました。どう考えても体罰ですよ。

百万歩譲って、これで甲子園にでも出場できれば話は変わりますが、僕らは所詮、公立校の寄せ集め。さらに、このゴリは生粋のラガーマンで、野球経験もなければ指導能力もゼロ。無論、試合は負けてばかりで、その度にフルスイングの「ケツバット」を尻に叩き込まれました。翌日は本当に這って学校に行ってたほどですよ(歩けなくなるので)。

これがトラウマになって野球と決別した僕は、大学ではすっかり無気力になり、留年を機に退学。就職家庭を築いたものの、58歳になった今も、「あの出会いがなければ」と現状を呪い、訴訟すら考えています。(食品製造業・58歳)

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