「高市さんと連絡取ってる」はなんだったのか? 「SANAEコイン」炎上でインフルエンサーたちの“説明責任”に国民の批判が集中

金融庁が無登録業者、資金決済法違反にメスを入れる可能性

事態が「炎上騒動」では済まなくなったことで、金融庁は3日、「SANAE TOKEN(SANAET)」について、関連業者に対する調査を検討していることが明らかになった。通常、暗号資産の発行には資金決済法に基づく「暗号資産交換業者」としての登録が必要だが、運営に携わったとされる企業の登録が確認できていない。

金融庁関係者によると、1月末時点の業者登録一覧に記載がなかったほか、その後の新規申請なども確認されていない。日本向けで発行する場合に必要な取り扱い仮想通貨の一覧にも「SANAE TOKEN」の名前はなかったという。

無登録での仮想通貨事業だった場合、資金決済法違反となる恐れがある。金融庁は関わった企業などに任意の聞き取りを実施する方向で、実態把握を急いでいる。

国民民主党の玉木雄一郎代表も3日の会見で「投資家保護の観点から事実関係がどうなっているのか。発行主体が外国であれば、日本の法律体系が及ばなかったりする。高市首相や事務所とのかかわりがあったのか。トークンを買う側にどういう情報提供として伝わったかも含めて、事実関係を調べる必要がある」と指摘している。

今回のケースは「SANAE TOKEN」単体の問題ではなく、法規制の隙間を突いた“政治×インフルエンサー×仮想通貨”の新しいビジネスモデルが、どれほど危険かを示す象徴的な事例でもある。

高市首相「知らない」&公認後援会は応援の矛盾

高市首相は3月2日、Xで「名前のせいか、色々な誤解があるようですが、このトークンについては、私は全く存じ上げませんし、私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかについて知らされておりません。本件について我々が何らかの承認を与えさせて頂いたこともございません」と説明した。

一見すると明確な否定だが、問題はここからだ。

高市首相の公認後援会を名乗る団体がXのアカウントで『SANAE TOKEN』に共感を示していたことも、混乱を助長させたと見られている。本人は「知らない」と言うが、周辺組織は応援していた。この矛盾をどう説明するのか。

さらに、「SANAE TOKEN」の公式サイトでは、高市氏の名前やイラストを用いてアピールされているのは事実だ。

「知らなかった」で済む問題なのか。政治家の名前を“ブランド”として利用し、本人が否定すれば責任が曖昧になる──この構造が放置されれば、今後も同様の“政治家ミームコイン”が乱立する危険性がある。