【豊臣兄弟!トリビア】秀吉の“懐刀”をいかに手なずけたか? 黒田官兵衛と秀長の恐るべき信頼関係

仲野太賀(C)週刊実話Web

現在、日本中が熱狂している大河ドラマ『豊臣兄弟!』。これまでの「老獪な軍師」像を覆し、フレッシュな知性を感じさせる倉悠貴が黒田官兵衛を演じることが発表され、SNSが沸き立っているが、注目されるのは秀長(仲野太賀)と官兵衛が結ぶ「異様なまでの信頼関係」を本作がどう描くかだ。

歴史ファンの間では、その絆は主君・秀吉(池松壮亮)以上ともいわれているからだ。

「今作の官兵衛は、菅田将暉さん演じる稀代の軍師・竹中半兵衛に強烈な対抗心を燃やす設定。そんな尖った男が、唯一素直に背中を預けるのが秀長なんです。この二人の関係性は、まさに“デキる上司と部下”とも言える阿吽の呼吸ですよ」(歴史専門誌編集者)

有岡城「地獄の1年」で見せた、秀長の超絶マネジメント

二人の絆を決定づけるのは、官兵衛が荒木村重(トータス松本)によって幽閉される「有岡城事件」だ。この幽閉で織田勢への連絡が付かなくなった官兵衛は、信長から裏切りを疑われ、嫡男・松寿丸(後の長政)に殺害命令が下る絶望的状況。

「史実でも、秀吉が狼狽する中で、実務を取り仕切ったのは秀長だと言われています。秀長が竹中半兵衛らと極秘に連携し、信長に“偽首”を差し出す一方、松寿丸をかくまった。のちに救出された官兵衛が、変わり果てた姿でこの作戦の指揮官である秀長の顔を見た時、彼は『この男のために知略を捧げる』と誓ったはずです」(戦国史研究家)

「天才の設計図」を「現実の城」に変える、秀長の現場力

2人の凄みは、完璧な役割分担にある。官兵衛が敵の盲点を突く奇策(設計図)を提示すれば、秀長は即座にそれを形にするための米、金、職人を揃える。

「官兵衛の策は鋭利な刃物。それを使いこなすための“柄(つか)”の役割を秀長が担っている。四国征伐でも、総大将・秀長の隣には常に官兵衛がいた。官兵衛が秀吉にも直接言えないような“劇薬”の献策を、まず秀長に相談し、秀長がそれを『組織の正論』として秀吉にぶつける。この二人のシンクロこそが、豊臣家の下剋上を完遂させた原動力だったのです」(日本史に詳しい史学教授)

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