科学者から政治家へ“変身”…名門一族のDNAが導いた鳩山由紀夫の決断

 

華麗なる鳩山家の系譜

そんな鳩山家は、まれに見る秀才一族で、4代にわたる「超頭脳」ぞろい。その頭脳明晰な「DNA」は、次のとおりである。

まず、鳩山由紀夫の曾祖父にあたる鳩山和夫は、東京大学の前身である東京開成学校(大学南校)法律科を卒業して弁護士となり、なんと25歳で東京府会議員に当選。日本における法学博士第1号でもある。

さらに、この和夫は代議士となって「藩閥政治」と闘い続け、政界に〝反骨の人〟としても名を残している。明治29(1896)年には40歳の若さで衆議院議長に任ぜられ、大立て者として鳴らすなど、飛び抜けた秀才だったのだ。

ちなみに、すぐ上の兄である十太郎は和夫以上の秀才で、わずか10歳で政治に携わる者、あるいは諸々の組織のリーダーに、その心得を説いた中国の通史を完全読破。周囲からは「神の子」の声もあった。

和夫の長男である前出の一郎も、もとより東大卒である。71歳で首相の座に就き、昭和30(1955)年11月15日の「保守合同」で現在の自民党を結成、初代総裁となっている。その翌年には当時のソ連(現・ロシア)に渡り、日ソ国交回復を成し遂げた功績がある。

また、頭脳で一郎を上回っていたのが弟の秀夫で、小学校から高校まで常に首席で通し、東大もまた首席で卒業。いまなお東大開闢以来の大秀才とされている。

さて、一郎の長男が、由紀夫の父・威一郎である。こちらも東大を「全優」で卒業して大蔵省(現・財務省)に入省し、エリートコースまっしぐらで主計局長、事務次官を務めて退官。その後、田中角栄に目をかけられて政界入り、参院議員となって外務大臣に抜擢されている。

ちなみに、由紀夫の弟の邦夫は東大を首席卒業、やはり田中に引き立てられて秘書を務め、その後、衆院議員となっている。