【池袋・怪談ライブ】阿部洋佑×國澤一誠×富田安洋「恐界線vol.1」 「徹底的に怖がらせる」新感覚ホラーイベントの全貌

ホラーライブ「恐界線vol.1」(C)週刊実話Web

2025年12月20日、東京・池袋にて、阿部洋佑、國澤一誠、富田安洋の三氏による新感覚ホラーライブ「恐界線vol.1」が開催された。

主催を務めた阿部洋佑氏が「怪談ライブに革命を見せたい」と語った本イベントは、従来の怪談イベントの枠組みを大胆に更新する意欲的な試みとなった。

本記事では、当日のトーク内容から映像怪談、そしてイベントに込められた思想まで、その全貌をイベントレポートとしてお届けする。

笑いと恐怖を分断する二部構成という挑戦

イベントは「前半トーク/後半映像怪談」という、明確な二部構成で進行した。前半は國澤一誠氏を中心に、業界裏話や軽快なトークが展開され、会場は終始和やかな空気に包まれる。

しかし、それは後半に待つ“恐怖”への巧妙な布石だった。

後半では、阿部氏が「徹底的に怖がらせようと思った」と語る通り、出演者が厳選した実話怪談を映像化したホラーパートがスタート。

笑いによって観客の警戒心を解き、その直後に純度の高い恐怖を叩き込む——この緩急こそが「恐界線vol.1」の核となる演出だった。

怪談師を悩ませる「自称・霊能者」問題と現場のリアル

阿部洋佑(C)週刊実話Web

前半トークでは、ここでしか聞けない危うくも興味深い話題が次々と飛び出した。中でも印象的だったのが、怪談界が直面している「自称・霊能者」や「除霊師」を名乗るリスナー問題だ。

配信中に「霊が見える」「止まれ」といったコメントが殺到するケースも増えており、コミュニティの健全性が脅かされる場面もあるという。

この問題に対し、富田安洋氏は「エビデンスを集め、即除名する」という毅然とした対応を取っていることを明かした。

「エンタメとして怪談を楽しむラインを守らなければ、外部からの評価は一気に悪化する」

この発言には、怪談を“娯楽”として成立させ続けるための、プロとしての覚悟がにじんでいた。

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