【國澤一誠のゾッとする実話怪談】第1夜 「覗くな」事故多発カーブミラーに映ったもう一つの世界

國澤一誠のゾッとする実話怪談

「あの鏡は、信じるな」――。実話怪談界の雄・國澤一誠が、長年の取材で集めた禁断のファイルを解禁。日常に潜む異界への入口を、リアルな筆致で描き出すテキスト連載がついにスタート。第一夜は、事故多発地帯のカーブミラーに映り込んだ「ありえない光景」の真実に迫ります。

埼玉県で囁かれる「幽霊のイタズラ」交差点

皆様は、毎日ご自身の姿を鏡でご覧になりますか? 本日は、その「鏡」にまつわる、背筋が凍るような不思議な実話をお届けします。

今回の体験者であるA氏(埼玉県在住、40代男性)がこの出来事に遭遇したのは、今から十数年前のことです。

舞台となったのは、埼玉県内にあるとある交差点。そこは、なぜか事故が多発することで知られ、地元の一部の人々の間では「幽霊がイタズラをしている交差点」とまことしやかに囁かれていました。

しかし、A氏は仕事で初めてその道を通るため、そんな恐ろしい噂話は露知らず、ただ目的地へと車を走らせていました。

その交差点は、道幅が狭く、人通りも多い商店街の一角にありました。両脇には店舗が軒を連ね、車は自然とスピードを落とさざるを得ません。そのため、死亡事故のような重大な事故は過去に一度も発生していませんでした。

スピードは出せない。一時停止もある。そして、安全確認のためのカーブミラーも設置されている。にもかかわらず、なぜ事故が多発するのか? それは、実際に事故を起こした運転手たちが、口を揃えて同じ言葉を漏らすからです。

「あのカーブミラーは信じるな」

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