青森県東方沖地震は前触れか 日本・千島海溝と南海トラフ「巨大地震Xデー」

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怖いのは「南海トラフ巨大地震」だけではない。年の瀬も押し迫った東北地方を、東日本大震災以来14年ぶりの激しい揺れが襲った。

12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震があり、青森県八戸市で最大震度6強を観測した。震源の深さは54キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.5と推定される。

このあたりは1994年に発生した「三陸はるか沖地震」(最大震度6)に震源が近い。

この地震では、揺れによって八戸市を中心に死者3人・負傷者788人の人的被害、全壊72棟・半壊429棟などの物的被害を生じた。しかも、過去の地震履歴を調べると、約400年周期でM9の超巨大地震が発生していたのだ。

万全の防災対策を!

気象庁は激しく揺れた一帯に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を出し、引き続き警戒を呼び掛ける。

このあたりは千島海溝から太平洋プレートが沈み込み、陸と海のプレートの境目で徐々にひずみが溜まっていく。

そして、もう限界というところまでプレートがたわんで跳ね返る。南海トラフ地震と同じ理屈で動いてきた。

サイエンスライターが次のように説明する。

「国が懸念しているのは、日本海溝や千島海溝で起きるM8クラスの巨大地震。とりわけ、心配されるのは1600年代に発生したとみられる超巨大地震です。この地震は平均すると、340~380年周期で発生している。
津波堆積物を分析すると、東日本大震災級の津波が発生したことが分かった。また、地震が発生すると、根室半島沖地震と十勝沖地震が連動して、何とM9クラスの超巨大地震になるんです」

つまり、今回はM7クラスの地震で済んだが、周辺の大地震と連動して、東日本大震災級の巨大地震になるかもしれないというのである。しかも、その可能性は高くなっているのだ。

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