金正恩がAPECの裏で仕掛ける「米朝電撃トップ会談」の裏工作 韓国政府も警戒中

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トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩総書記が年内の直接会談を模索している。10月末に韓国の古都・慶州でアジア太平洋経済協力会議(APEC)が開かれるが、会議に参加するとされるトランプ氏が、正恩氏と電撃会談するという情報が世界を駆け巡っているのだ。

トランプ氏は10月26日にマレーシアのクアラルンプールで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議出席後、10月27〜29日に日本を訪問。29日から韓国にAPEC出席のため滞在し、30日には中国の習近平国家主席と米中首脳会談を行う予定だ。

北朝鮮は22日、こうした動きを牽制するかのように、極超音速ミサイル2発を発射した。APECで慶州に集結する日米韓などの首脳に向けた「計算された行動」なのは間違いない。

「米朝は3カ月前から、第三国のシンガポールとマレーシアで事前に接触しています。トランプ氏は、今年8月の韓国・李在明大統領との米韓首脳会談で、『今年中に正恩氏と会いたい』と語っていますし、正恩氏も9月21日に開かれた最高人民会議で、『個人的にはトランプ氏に対する良い思い出を持っている』とも語っています。ただ、『(米国が)非核化への執念を捨て、現実を認めたうえで、我々との真の平和共存を望むなら、我々も米国と向き合えない理由はない』と非核化の要求には応じないと釘を刺すのも忘れませんでした」(国際ジャーナリスト)

韓国政府の試算によれば、今年5月までにロシアから北朝鮮にウクライナ派兵及び武器供与の代金約3兆円が支払われたという。

「北朝鮮の国家予算はどんなに高く見積もっても5000億円に届きませんからね。国家予算の6年分の大金を懐にしたことになり、経済的苦境を一時的とはいえ脱しました。トランプ氏との会談が行われる際には強気一辺倒で対峙するでしょう」(同)

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