『ウマ娘』と地方競馬の聖地・笠松競馬は難解極まりない究極の草競馬場

笠松競馬
【漢(オヤジ)の旅 岐阜県笠松町編(1)】
『週刊実話 ザ・タブー』で連載中の藤木TDC氏による「漢(オヤジ)の旅」は、全国の公営ギャンブルをめぐるディープツアーガイド。金はないけど飲む・打つ・買う。今回は、笠松競馬体験記をお届けする。

“負け犬ギャンブラー”の原点に再挑戦

ギャンブルと酒のドケチ旅、今回は岐阜県笠松町へ競馬の旅だ。

笠松競馬の名は中央競馬(JRA)専門の競馬ファンでも知っていよう。GI3勝、1990年の年度代表馬に輝いた芦毛の名馬オグリキャップの生まれ故郷として中央競馬ファンも憧れる地方競馬の聖地である。

しかし、中央競馬と地方競馬はまるで違う。難解極まりない究極の草競馬場で果たして勝てるか。過酷な勝負が始まる!!

岐阜県羽鳥郡笠松町にある笠松競馬場は、筆者の旅打ちの原点である。南関東4場だけでは物足りなくなり、まず草競馬の聖地・笠松に行ってみようと足を伸ばしたのが1995年6月、なんと30年前だ。

そこで筆者は奇跡を経験する。競馬新聞の印どおりに決着しない難解競馬に苦しんでいると、同行したM君が「予想紙の短評欄に『軽視は禁物だ』とある馬が勝ってるんですけど…」と勝ち馬サインを発見した。

筆者はM君の意見に乗らず、結果、彼は最終レースでも短評欄の通りに買って勝ち、自分は負けた。予想紙に、さりげなくサイン。この驚くべき現象を目の当たりにし、筆者の公営ギャンブル観は一変した。

それから幾星霜。競輪、ボート、オートも嗜むようになり、謎多き公営競技にたち向かったが、現在も負け続けだ。そんな負け犬ギャンブラーの原点に、今再びたち向かう。

東京から新幹線こだま号の格安プラン「ぷらっとこだま」で名古屋まで2時間半。名鉄に乗り換え、特急列車で30分弱。笠松駅東口で降り、線路沿いを3分ほど歩き木曽川堤防道路を渡ると古色蒼然、30年前と変わらない笠松競馬場があった。

漢(オヤジ)の旅】アーカイブ