大谷翔平、山本由伸、佐々木郎希の恩師・千葉ロッテ吉井理人監督をドジャースが招聘へ

千葉ロッテマリーンズの公式HPより
ドジャースが千葉ロッテマリーンズの吉井理人監督(60)を「投手コーディネーター」で招聘する方針を固めた。日本ハム時代に“二刀流”大谷翔平(31)、ロッテで佐々木朗希(23)、侍ジャパンで山本由伸(27)を育てた凄腕。コーチ陣にも日本人が加わる異例の布陣に――。

ロバーツ監督が吉井を「投手コーディネーター」に要求

2016年からドジャース監督に就き、9シーズンで地区優勝8回、ワールドチャンピオン2回のデーブ・ロバーツ監督(53)。今季が契約最終年だったが、開幕前に’29年まで契約を延長した。

新たな年俸はMLB監督史上最高の4年総額48億円。その際こだわったのが、今オフの吉井氏の「投手コーディネーター」での招聘だったという。

日本球界では、監督からコーチに回るのは“降格”のイメージが強いが、メジャーでは役割分担の一環。

母親が日本人であるロバーツ監督によると「(吉井監督は)MLB経験も豊富でドジャースのシステムも理解している。直近の課題は160キロ台後半を投げる希少な投手、佐々木朗希の育成だ。2人の再タッグはチームの強化につながる」というのがその理由だ。

「コーチ」と「コーチコーディネーター」の違いは、役割の範囲と専門性。それを理解するには、アメリカの国技であるアメリカンフットボール(アメフト)を理解する必要がある。

アメフトは1回のプレーごとにどのようなプレーを行うか選択し、その選択したプランを基に選手を動かす。

そのプレープランを監督と共に立案・指示するのが「コーディネーター」だ。立ち位置はフロント。ベンチ入りして指図はしない。

ドジャースベンチにはロバーツ監督の腹心マーク・プライアー投手コーチがいる。

ドラフト1巡目でヤンキースに指名されたが、名門ヴァンダービルト大学へ進学。3年後のドラフトでカブスの1巡目指名で入団し、引退後はパドレスの投手コーディネーターを経て’18年からドジャースに。

「オーナー陣の信頼も厚いが、メジャーのコーチは育成は担わない。その点、吉井氏は投手育成の実績があり、メッツ、ロッキーズ、エクスポズ(現ナショナルズ)でプレーし、英語も話せる。ドジャースはプライアー、吉井の2人体制で新たな投手王国を描いている」(駐米のMLB特派員)

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