大谷翔平、山本由伸、佐々木郎希の恩師・千葉ロッテ吉井理人監督をドジャースが招聘へ

きっかけは’22年のドジャースキャンプ

あまり知られていないが、吉井氏はロッテの投手コーディネーターだった’22年3月、ドジャースのスプリング・キャンプに「短期コーチ」として参加した。

「ロバーツ監督との関係は、その際に構築された。その後“吉井ファミリー”の大谷、山本、佐々木が次々とドジャースに加わり、今度は大ボスの吉井氏が…。当初からの既定路線、そう勘繰られてもおかしくはない」(同)

縦糸と横糸が複雑に絡み合う吉井ファミリーを端的に説明するとこうなる。

大谷が“二刀流”デビューした日本ハム時代(’13~’17年)の監督が栗山英樹氏。投手コーチは吉井氏。その吉井氏は筑波大学院で2年間の修士号取得を挟んでロッテ投手コーチに転身。’19年ドラフトで1位入団し佐々木を育てた。

さらに、栗山氏が’21年オフに日本ハム監督を退任して侍ジャパン(日本代表)監督に就くと、吉井氏はロッテ投手コーチから背広組の投手コーディネーターに転じ、侍ジャパンの投手コーチを兼任した。その際に山本(オリックス)を指導した。

’23年シーズンにロッテ監督に昇格しても侍ジャパンの投手コーチは継続し、同年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)優勝に大きく貢献した。

ここからドジャースの「侍ジャパン刈り取り」が始まる。

’23年オフに大谷をエンゼルスから10年総額1029億円、山本をオリックスから12年総額479億円でそれぞれ獲得。’24年オフには、佐々木をロッテから単年10億1600万円でゲット。

佐々木は25歳ルール(25歳未満またはプロ6年目未満の海外選手の契約に上限設定)で年俸は低いが、サイニングボーナス(入団一時金)が破格の6500万ドル(約95.5億円)。

しかしメジャー挑戦1年目の今季は、9月15日現在で8試合に登板して1勝1敗、防御率4.72。5月13日(日本時間14日)には右肩インピンジメント症候群(肩痛)で負傷者リスト(IL)に。今なお3Aでリハビリ登板を継続中だ。