「キャンディーズは青春というより生涯事業」伊藤蘭ファン歴50年“全ラン蓮代表”石黒謙吾の生き様

キャンディーズの電撃解散発表

当時の写真
その日、日比谷野外音楽堂のコンサートでキャンディーズ本人たちが電撃解散を発表したのだ。

石黒少年の世界のすべては真っ暗闇に閉ざされた。

「廃人。翌’78年4月4日の後楽園ラストコンサートで燃え尽きてから、高校3年の1年間は何をしたのか覚えていない。
学校も行かずに夕方からビール飲んでひたすらキャンのLP聴きながら泣いている。
前年の解散宣言の少しあと、父親が夜逃げしたんだよね。
家に赤紙がたくさん貼られてね。僕と母も犬を連れて夜逃げすることになった。
でもね、そんな人生の一大事よりもキャンディーズが解散したショックの方が大きかったんだよ」

(中編に続く)

取材・文/村瀬秀信

「週刊実話」9月25日号より