サントリー会長、俳優・清水尋也…薬物汚染が広がる令和日本を揺るがせた“黒い連鎖”

薬物汚染は止められるか

サントリーホールディングス(HD)は9月2日、新浪剛史会長(66)が1日付で辞任したと発表した。発端は、市販のサプリメントを購入した際に「違法成分の疑い」が浮上したという前代未聞の事態。食品・飲料業界の巨人のトップが自ら進退を下す事態に経済界は激震した。

その余波が冷めやらぬ翌3日。今度は俳優・清水尋也容疑者(26)が麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたとのニュースが駆け巡った。彼は映画『渇き。』や『東京リベンジャーズ』などで圧倒的な存在感を示し、“次代の演技派”として期待を集めていた若手スター。それだけにファンや業界には衝撃が走っている。

経済界のトップから人気俳優まで――こうした報道を見る限り、令和の日本社会はかつてない「薬物汚染」時代へ突入したと言えるだろう。そこで、ここでは令和に逮捕された有名人たちを時系列で振り返ってみよう。

転落、土下座、再犯…止まらない薬物ショック

◆2019年3月 ピエール瀧の震撼逮捕
平成から令和へと時代が移る直前、俳優でありミュージシャンでもあったピエール瀧がコカイン使用の疑いで逮捕された。出演作品の差し替え、広告やCMの打ち切りといった被害は広範囲に及び、「薬物ひとつで人生も事業も崩れゆく」という痛烈な教訓を社会に突きつけた。

◆2019年5月 元アイドルが前代未聞の土下座
元KAT-TUNの田口淳之介が、交際相手の女優・小嶺麗奈と共に大麻取締法違反(所持)の疑いで厚生労働省麻薬取締部に逮捕された。アイドルグループ脱退後も俳優として活動していた田口は、この事件が原因で芸能活動を休止。保釈時にみせた土下座は衝撃的だった。

◆2019年11月 沢尻エリカ、女王の転落
続いて、沢尻エリカがMDMA所持で逮捕され、大河ドラマの撮り直しなどNHKを巻き込む大混乱が発生した。華やかな女優人生が一瞬で崩れ去り、「芸能界の華やかさと闇」を世に示す事件となった。

◆2020年2月 槇原敬之が2度目の逮捕
歌手の槇原敬之が覚醒剤取締法違反と医薬品医療機器法違反で逮捕。'99年にも同法違反で有罪判決を受けており、再犯となった。所属事務所は契約解除を発表。多くのファンに衝撃を与え、音楽業界にも大きな波紋を呼んだ。

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