「日本の面白さを再認識させる」地方観光の変革を目指す“観光王”マウンティオの人生を賭けた野望

マウンティオ (C)週刊実話Web
村瀬秀信氏による人気連載「死ぬ前までにやっておくべきこと」、今回はマウンティオのインタビュー(後編)をお届けする。日本観光界の王者を自認する彼は、藤田観光創立者・小川栄一、西武グループの堤義明をもしのぐ、観光に青い情熱を秘めた傑物なのである。

まるごと山をレンタルは予約が取れない人気ぶり

「今は何をしているかって? ご覧の通り旅をしているのさ。風の吹くまま気の向くまま。この西表島のゲストハウスにも気が付けば2週間。居心地が良すぎてね。間もなく沈没さ」

最後の夜。マウンティオは安宿にあったハブ皮の三線で島唄を奏でながら、朗々と人生を謳いはじめた。

2020年。コロナのど真ん中で開業した1日1組限定の『レンタルマウンテンYAMA』はコロナが落ち着く頃になると話題になり始めた。

地元のテレビや新聞、そして全国ネットの情報番組やバラエティー番組などでも斬新なレジャー施設として紹介され、予約が取れないほどの人気を博していたという。

「“なんだ。やっぱり俺はできる男じゃねえか…”という自己肯定感でみなぎっていた。宮崎のケーブルテレビでは連日のように俺のインタビューが放送されて、町を歩けば『あっ、マウンティオだ!』と指を差されるちょっとした有名人さ。
だが、それは居心地が悪くてね。YAMAはスタッフに任せて俺はまた旅に出るんだ。全国を回りながらね、YAMAに続くこの“まるごとシリーズ”を出来ないかと、離島や川や山間部の集落なんかをビジネス視点で視察していたんだ。
まぁ、今思い返せば最高のスタートダッシュが切れたことで、ものすごく調子に乗っていたんだろう」

マウンティオの奏でる三線が哀しい音色に変調した。

死ぬ前にやっておくべきこと】アーカイブ