ブル中野、日本人初のWWE殿堂入りに「いつか評価していただけるだろうと思ってました」

全女は「猪木さんに憧れて入門しました」

ブル中野 (C)週刊実話Web
――三禁のうちの男に関しても、デビュー当時は彼氏がいたそうですね。
中野「全日本女子プロレスに入ったばかりの16歳の頃です。いつも会場に来てくれるファンの人で、当時私が好きだった吉川晃司さんにそっくりだったんです。
といっても、派手な赤いズボンが同じだっただけなんですけどね(笑)。その後、私が悪役になり髪の毛を半分剃るツーブロックみたいになったら自然消滅しちゃいました」

――全女には中卒で入られたわけですが、なぜプロレスだったのでしょう?
中野「幼稚園児の頃はいじめられっ子だったんですが、男の子に大事にしていたカチューシャを取り上げられたときに『やめて!』と初めて大きな声で叫んで突き飛ばしたんですね。
男の子はバタンと倒れて、とても怖いものを見た感じの目をしていました。その瞬間、『(いじめっ子も)同じ人間なんだ』と思えて。そこからは私がいじめっ子になりました」

――悪役キャラにちょっと通じるかも(笑)。
中野「そんな私が小学校に上がっても、運動音痴なのでずっとインドア派で帰宅部。母がファンだった影響でアントニオ猪木さんを小学5年で見て、『私は今まで生きてなかった』と、初めて感動したんです。
当時の全女の入門者のほとんどは女子のスターに憧れていましたが、私は猪木さんに憧れて入門しました」

配信ドラマ『極悪女王』では、ゆりやんレトリィバァがダンプ松本役をやり、中野の役は堀桃子だった。劇中、ダンプが中野の髪を刈り上げるシーンもある。

中野「実際は他に5〜6人の悪役レスラーに取り押さえられて剃られました。実は悪役に転向したばかりの頃は、リングでダンプさんに鎖や鞭などの凶器を渡しながらも『私は悪い人ではない』というアピールをしていたんです。
ダンプさんはそれを見抜いていて、『お前はかわいこぶってるから変えないとダメだ』って。半分坊主頭になって覚悟が決まりました。
その後、凶器だけではなく、“プロ”のヒールを目指したいと思うようになりダンプさんと決別しましたが、今はYouTubeをきっかけに昔と変わらず仲良くさせていただいてます」