カルロス矢吹とは何者なのか? 肩書渋滞の“謎の大人”が明かす座右の銘3つ

名付け親はフリーライターの北尾トロ氏

「ボクシングは辰吉丈一郎対薬師寺保栄戦からずっと好きで、今でも事ある度に後楽園ホールに通っていますが、名前とは全然関係なくて。2011年に北尾トロさんがやっていた『レポ』という媒体に書くことになったんです。
当時は本名で活動していたんですが、書いた記事の内容的に本名を隠してペンネームを作ろうということになり、僕が好きな『ディアスポリス』という漫画に出てきたカルロス・トチキというトンファーを操る栃木弁の日系3世の悪役イケメンキャラクターから名をつけることにしました。
あしたのジョーでも、南米人でもない宮崎の日本人ですけど、割と気に入っています。トロさんは実質、名付け親だと思っていますし、今も感謝しています」

そんな個性が渋滞しすぎなキャラクターの名をもらったときから、カルロスの未来が見えていたのか。目利きの北尾氏の慧眼である。

しかし、一見節操なくいろんなことに首を突っ込んでいるように見えるカルロスでも、本人の中には確固たる信念があるという。

「座右の銘は3つあります。1つ『人に頼ること』。2つ『ない袖は振らない』。そして3つ目が『来るものは拒まず、去るものは追わず』。これが僕の生き方の基本的なスタンスです。
それと僕はYouTubeとかTikTokみたいなSNSとかはあんまり好きじゃない。本、雑誌、ラジオ、テレビ、舞台。子どもの頃から自分が慣れ親しんできたオールドメディアが好きなんですね」

もはや死を待つのみと思っていた我ら雑誌人に、カルロスは独自の見解を、そして自らが“死ぬ前にやるべきこと”を雄々しく説き始める。その姿はやっぱり、あやしいのであった。

(後編に続く)

取材・文/村瀬秀信

「週刊実話」8月14日号より