長嶋茂雄はアテネ五輪を諦めていなかった 6459日に及ぶリハビリ取材の裏側
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  プレー同様、リハビリでも夢と希望を失わず、一筋の光を射し続けたミスター長嶋茂雄。野球の伝道者として松井秀喜と大谷翔平の2人にバトンを託した。筆者の吉見健明氏は21年間、ミスターのリハビリ動静を追い続けた。そこから見えてきた“全記録”の後編をお届けする。
【リハビリ秘話 前編(1)】「死去した時間、慈恵医大病院の前に立っていた」リハビリを追い続けたジャーナリストが語る“長嶋茂雄”という男
「アテネ五輪出場」を諦めていなかった
鬼気迫るリハビリは夏の猛暑も冬の凍てつく朝も関係なく続いた。
介護士のS氏と共に、1日も休むことなく、自らに課したメニューを黙々とこなす長嶋は、「回復してアテネでユニホームを着る」ことを本気で諦めていなかったのだ。
アテネ五輪出場は叶わず、その後も再び体調を崩して何度も入退院を繰り返すことになるが、その度にリハビリを経て元気な姿を見せてくれたことは、筆者にとっては感謝しかない。
リハビリは主に、火曜から金曜日までは都内の国立自然教育園で行われていた。
毎朝7時45分に車でやって来ると、運転手のI氏と介護士のS氏に付き添われながら教育園を1周する。ここが休園日となる月曜日は多摩川台公園だった。
特筆すべきは、リハビリの最中でさえもファンにはとことん優しかったことだ。
多摩川台公園では長嶋に気付いた少年や通勤中の人々、犬の散歩をする主婦、学生たちが次々と声をかけてくるのだが、長嶋は求められれば、写真やサインにも快く応じていた。どんなときでもファンを大事にする、まさに“ミスター長嶋茂雄”の姿があった。
徐々にルーティンが崩れだしたのは2017年ごろのこと。リハビリは自宅周辺の散歩だけになり、歩いている最中に背中を丸めて立ち止まり、じっとうつむくようなつらい姿を見せるようになった。
病状が悪化した2020年以降も、入院先の病院にリハビリ用の器具を持ち込み、介護士とのストレッチは欠かさなかった。
長嶋家の確執が表面化
コロナ禍で1年延期された東京オリンピックの聖火リレーに盟友の王貞治と愛弟子・松井秀喜と登場したときには胸が詰まった。
ここまで来るための壮絶な努力を見てきただけに、あの日の雄姿は忘れ難いものになった。
長期間にわたる取材の中で浮かび上がってきたもう一つの知られざる現実が長嶋家の確執だ。
長嶋が倒れた当時の長嶋家の関係は良好で、長男の一茂も次女・三奈さんも頻繁に見舞いに顔を出していた。家族の絆を取り持っていたのは、献身的に支え続けた亜希子夫人だ。
闘病時、一部報道で亜希子夫人との別居説がまことしやかに報じられたこともあったが、これは完全なガセと断言できる。
筆者は田園調布の自宅から自由が丘のクリニックに通う夫人の姿を何度も目撃している。当時の夫人は膠原病を患いながらも夫の世話を優先し続けていたのだ。
ところが、2007年に亜希子夫人が亡くなってから状況が一変してしまう。原因は一茂だ。
2008年には一茂の個人事務所が勝手に「長嶋茂雄」の商標登録をしようとし、三奈さんとの対立が表面化する。さらに、一茂は父親ゆかりの記念品などを大量売却したことも発覚している。
【一部敬称略】
【リハビリ秘話 後編(3)】へ続く
「週刊実話」8月7日号より
吉見健明
1946年生まれ。スポーツニッポン新聞社大阪本社報道部(プロ野球担当&副部長)を経てフリーに。法政一高で田淵幸一と正捕手を争い、法大野球部では田淵、山本浩二らと苦楽を共にした。スポニチ時代は“南海・野村監督解任”などスクープを連発した名物記者。『参謀』(森繁和著、講談社)プロデュース。著書多数。
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