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JRA重賞『安田記念』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

JRA重賞『安田記念』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!
(C)JRA

先週のダービーのざっくり予想は、オークスの汚名を返上する会心予想だった。プラス決算が徳俵だっただけに、この馬連厚目&3連複人気薄3着食い込みで的中して安堵した。

これで少なくとも宝塚記念まではプラスで闘えそうだからだ。シャフリヤール、福永祐一ありがとう! 直前の騎手乗り替わりは勝てない、前走毎日杯組は要らない、という2つのダービー・ジンクスを崩しての制覇はあっぱれと言うしかない。そして、2冠目を鼻差逃したエフフォーリア…泣くな、横山武。君にも馬にも明日がある! さらにステラヴェローチェ、吉田隼人がよく走らせた。彼はヴィクトリアマイルでも10番人気ランブリングアレーを2着に持って来たし、今回も9番人気で3着と、ボクの馬券に多大なる貢献をしてくれた。今後ご贔屓の〝穴騎手〟に加えたい。合言葉は「穴なら、西の(松山)弘平、東の隼人」、競馬ファンの皆様、以後お見知り置きを!

ところで、NHK杯勝ちのシュネルマイスターのペーパーオーナーとして数週間前、当コラムに初登場した馬友S氏だが、何と今回ダービーを勝ったシャフリヤールのペーパーオーナーでもあったのだ(正真正銘の実話です)。1カ月で2つのGⅠを制するなんて、凄すぎる! 早速、氏から、欣喜雀躍、狂喜乱舞のメールが来たので、祝福のメールをお返しし、馬券的中も含め、歓びを共有した次第だ。本来なら府中競馬場へと一緒に出向き、ナマでシャフリヤールの偉業を讃え、夕刻には府中の街で、ナマのビールを流し込みながら、果てしなく〝祝勝会〟をしたろうに。それを許さぬコロナ禍が憎い! そして、ワクチン接種が遅い!

“安田”の安には“女”が入っている!

映画馬券としては、大本命グランアレグリアの〝グラン〟から連想して『グラン・ブルー』(88年)はどうか。これは当初『グレート・ブルー』の題名で英語版・約2時間版が公開されたのだが、熱狂的ファンを生み、のちにフランス語完全版としてカットされた49分を付け加えたもので、現在では〝グラン・ブルー〟の題名で浸透している。深海百メートル近くまで〝素もぐり〟で潜水する「フリー・ダイビング」に取り憑かれた2人の男(ジャン=マルク・バール、ジャン・レノと、彼らを見守るパツキン美女(ロザンナ・アークエット)の試練・葛藤を描いたリュック・ベッソン監督の海洋ロマンだ。映画はすごく面白かったが、パツキン美女より、海を、潜水を選ぼうとする男の気持ちが解らん、と正直思ったのは、ボクが凡人、俗人だからなのだろう。

今回、牝馬はグランアレグリアただ1頭、紅一点。牡の群れを引き連れて主導権を握るに相応しい。ここ数年、安田記念は牝馬の台頭著しい。その昔をさかのぼれば、ノースフライト、トーワダーリンの牝馬同士で万馬券決着した94年の安田記念。これをゲットして、馬券仲間たちに「見よ。これが〝レズ馬券〟の真髄だ!』と吹いたものだ。もう四半世紀以上も前の話である。安田記念はもともと牝馬に縁があるのだ。なぜなら〝安田〟の安には〝女〟が入っているから! という俗説をボクは信じたい。

よって軸は当然⑤グランアレグリア。相手は、前出のS氏のペーパー馬でNHKマイル勝ちの3歳馬⑬シュネルマイスター、昨年のNHKマイル覇者⑦ラウダシオン、松山が乗る①サリオス、岩田に手が戻る⑫ケイデンスコール。ここまでの4頭に絞りたい。有力馬の1頭インディチャンプは、ダービーを制して意気揚がる福永騎乗で、一昨年の覇者だが、6歳馬でもはや上がり目は? と見て、ここは消す。

⑤グランから前記の馬①⑦⑫⑬へ馬連、3連複を。大本線はグラン、シュネル。そのグランが3着に落ちる可能性をわずかに考え、縦目の馬連ボックスも少々押さえたい。NHK杯以来、GⅠレースで2、3着に人気薄が飛び込んできているが、今回はあまり荒れないと見た!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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