「NPB20球団拡張計画」実現のカギは長嶋家と栗山英樹、大谷翔平

大谷翔平インスタグラムより
【球界再編スクープ(2)】
ソフトバンクの王貞治球団会長が、長嶋家と大谷翔平を味方に、野球振興団体「球心会」を設立し代表に就任した。タッグを組むのが前WBC監督の栗山英樹氏。狙いはプロ野球の「20球団拡張」だ。(全2回中の2回。第1回を読む

「最大の課題は破綻リスク」

プロ野球アナリストが次のように語る。

「最大の課題は、破綻リスク。地元自治体の補助金やスポンサーマネーで球団の立ち上げや球場整備は可能でも、いつまで支援を得られるかは未知数。
しかも、いずこもベンチャー企業が中心で経営破綻と隣り合わせ。十分な資金力が担保されない限り、12球団のオーナーから同意を得るのは難しい」

そこで持ち上がったのが「球心会」の設立だ。同会が支援すれば、新規参入のハードルは下がる。財源は大手企業や団体の支援金で作る基金およびイベントなどの収益が予想される。

そのため、すでに2つの大きな布石を打っている。

球心会の副代表を栗山英樹氏に託し、タッグを組んだことがまず一つ。年齢的にも王会長は自身を「火付け役」と位置付け、実質的なリーダーは栗山氏に託している。

同氏は球界を俯瞰する能力を持ち、実行力を備えることも大きいが、何よりの強みは大谷と師弟関係(日本ハム&WBC)にあることだ。

大谷も子供たちの野球離れに気を揉み、全国の小学校にグローブを寄贈するなど、野球に興味を持つきっかけ作りに尽力している。球心会の設立趣旨と思いが重なる。

大谷の協力があれば、スポンサーが殺到することは間違いない。球心会の基盤は盤石となり、20球団への拡張計画は大きく前進する。