トカラ列島群発地震で桜島大噴火、南海トラフ巨大地震が起こる可能性を専門家が指摘

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鹿児島県・トカラ列島近海で群発地震が続いている。と同時に、トカラで群発地震が起きると、日本のどこかで大地震が起きるという「トカラの法則」なる風説も広まっている。

トカラでは7月3日に震度6弱を観測し、不安が高まっているが、はたして日本は大丈夫なのか。南海トラフ地震の危機が差し迫っているといわれる現在、本当に影響はないのだろうか。

この頻発している地震について、気象庁は2日、緊急記者会見を開いた。

そして「すぐに避難できるよう準備してほしい」と島民に呼びかけたが、収束時期については「分からない」とも述べている。

7日時点でトカラ列島近海を震源とした地震は6月21日以降、1500回以上観測されており、このうち震度6弱が1回、震度5強が3回、震度5弱が4回、震度4は20回以上発生している。

悪石島と小宝島では6日午前、島外避難を希望した計46人を乗せた村営フェリーが出航。同日の夕方、鹿児島港(鹿児島市)に到着した。

悪石島からの避難は4日の13人に次ぐ2回目で、住民の7割超が島外へ。小宝島は初めてだが、今後も住民の島外避難は続くとみられる。

「この海域では過去にも群発地震が繰り返し起きている。気象庁によると、2021年12月は震度1以上の地震が308回、’23年9月は346回観測されたが、発生から数日でほぼ収束した。今回は10日以上増え続け、観測史上最多となっている」(サイエンスライター)

そして、7月3日午後4時過ぎ、これまでで最大となる震度6弱を記録する大地震が発生したのだ。

「今回の群発地震は、気象庁も説明しているように南海トラフ地震とは直接関係ないようです。ただ、震度6ではなく震度7が島を襲う可能性もある。その場合、津波が心配です。
それと、もう一つ、地震の原動力になっているのは地下のマグマです。この辺りの島は火山島なんですね。2000年、伊豆諸島で群発地震があったときは三宅島で火山が噴火し、全島民避難になっています」(同)