機動戦士Gundam GQuuuuuuXが未だに賛否を呼ぶ理由「現代のニュータイプ思想」とは何か?

否定派の拒絶は「過剰接続社会」への正直な悲鳴 

GQuuuuuuX否定派の一部意見は 

「何を言ってるかわからない」
「感情移入できない」
「誰の視点で見ればいいのか不明」
「キャラクターが痛い」
「考察させることが目的化してる」 

といったものがある。これらはすべて、ある種の過剰接続と解釈疲労への拒否反応だろう。 

だが、その拒絶こそ“ニュータイプ幻想の崩壊”を体感している証拠であるとも言える。 

『GQuuuuuuX』が描いていたのは、理解し合えない他者との接続をやめられない時代の苦しみと、倫理の可能性である。そして、作品世界への拒否や混乱こそが、観る者に「現代のニュータイプ問題」を突きつけている。 

擁護派が共鳴した“わかりあえなさ”の倫理 

一方で『GQuuuuuuX』擁護派からは、 

「意味がわからないのが逆に良い」

「余白や曖昧さ、夢と記憶の入れ子構造にリアリティを感じた」

「誰かが答えをくれる時代ではないからこそ、こういう作品が必要だ」

「読み違えすら含めて、接続の倫理を問う作品」

 といった意見が見受けられる。 

『GQuuuuuuX』擁護派は「わかり合えなさを前提とした関係性」=ポスト・ニュータイプ的倫理に感応しているとも言えるだろう。