“ポスト柳田”はヌートバー!? 孫正義オーナーが画策する「マイコラス作戦」

ソフトバンクが目論む“マイコラス作戦”

地元メディア記者によれば、ソフトバンクによるAロッドへのオファーは年俸2900万ドル(当時、約27億3000万円)。それを踏まえ、ヌートバーに対しても年俸27億円を想定しているという。

ヌートバーは母親・久美子さんが埼玉県出身で日米ハーフ。ミドルネームに祖父の榎田達治さんの名前から取った「タツジ」を持つなど、ファミリー全体で日本でのプレーを望んでいる。

しかも、今季年俸は295万ドル(約4億2800万円)。そんな状況の中でソフトバンクが27億円のオファーを出せば、答えは「イエス」だろう。

しかし、そう簡単には話は進まない。カージナルスとの契約が’27年まで残っているからだ。

「ヌートバーがFA資格を獲得するのは’27年オフで、今オフのソフトバンク移籍は不可能。そういう噂はあるにはあるが、与太話の域を出ない」(MLB解説者)

しかし、そこはAI頭脳を巧みに活用し、知恵者ぞろいのSBG。捻り出したのが「マイコラス作戦」だ。

マイコラスとは、MLBレンジャーズにまだ保有権を残しながら、’14年オフに巨人のオファーに応じて契約し、移籍したマイルズ・マイコラス投手のことだ。

期待に応え、巨人1年目の’15年に13勝3敗、防御率1.92という圧倒的な活躍をみせ、’17年まで3シーズン巨人でプレー。その後、MLBカージナルスへ移り、現在も先発ローテで活躍している。

この常識破りの移籍を、スポーツ紙デスクが次のように解説する。

「MLBでは保有権を持つ球団が、選手の要望を受け入れ、公式に自由契約(リリース)を発表しさえすれば、MLB、NPBにかかわらず、自由に移籍が可能となる特例規約がある。
マイコラスは、レンジャーズでは先発に残れる保証が得られない中、巨人が先発起用を確約したことで巨人移籍を強く希望。レンジャーズは温情でこれを聞き入れ、リリースした。
これを参考にソフトバンクはヌートバー獲得に乗り出しているのだろう」

要はカージナルスから、「リリース文」が取れるかどうかだが、可能性としては十分にある。