宝塚記念で2億円ゲット! クスッと笑える競馬「珍事件&珍名馬」大賞

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真剣勝負だからこそ、競馬には「まさか!そんな!」と驚くようなことが本当にあったりする。そんなドラマに事欠かない競馬界の珍事件、珍名馬、そしてそのオーナーをご紹介しよう。まずは競走馬が起こした珍事件から。

馬っけを出しながら快勝したゼンノエルシド

●闘争本能があり余ってハプニングを起こした名馬
1996年にデビューしたシンコウウインディは、主にダート戦で活躍、翌97年にはダート頂上決戦のGIフェブラリーステークスを制覇した。

そんな同馬には、あり余る闘争本能を表すかのような噛みつきグセがあった。

1996年8月の館山特別で、最後の直線で抜け出したものの、背後から迫ってきたダイワオーシャンに対し、抜かれまいと思ったのか噛みつきに行ったせいで失速して2着に敗れてしまった。

このハプニングは全国的に有名となった。

●アソコを隆々とさせながら勝った馬
パドックを見ていると、馬っけ(股間を隆起させている)を出している馬がたまにいるが、そういう馬は競走に集中できていないため勝つ確立が低くなることが多いと言われている。

だが、ごく稀に馬っけを出しながら快勝する馬もいる。2001年のマイルチャンピオンシップに勝ったゼンノエルシドがそうだ。

特に同馬は1999年の新馬戦のレース中、それを出しっ放しで勝ったというからスゴいの一言。同じレースに出走していた牝馬を見てパドックからアソコを興奮させていたという。

レース後は観客から拍手喝采で、騎乗した岡部幸雄騎手は「いいモノを持っています」というしゃれた勝利談話を残している。

●怪物ぶりを示した“世紀の逸走劇”
これほどまでに敗者が、勝者以上に注目を集めたレースがあっただろうか。

2012年の阪神大賞典で、勝ったのは最内枠からロスなく運んだギュスターヴクライ。一方、圧倒的な存在感を示したのは2着に敗れたオルフェーヴルの方だった。

前年に三冠達成、有馬記念も制して年度代表馬に輝いたオルフェーヴルの古馬始動戦とあって、単勝オッズ1.1倍と圧倒的な支持を集めた。

しかし、その一戦でオルフェーヴルは逸走してしまう。ほとんどレースをやめた状態から改めて隊列に戻ると、勝ったギュスターヴクライに半馬身差まで迫る2着に押し上げた。

まさに“負けて強し”と言える、過去に例がないほどのパフォーマンスに、度肝を抜かれたファンは多かった。