“非自民連立政権”が誕生した背景 超エリートの宮澤喜一が舐めた辛酸

自民党が結成以来初の野党に
平成5年(1993年)8月、もとより“汚れ役”は不得意の「孤高の政権」宮澤喜一首相は、非自民8党派による細川(護熙)連立政権の誕生をもって退陣を余儀なくされた。
最大派閥の竹下派による後押しで、国民資産の倍増や平和協力外交を掲げて念願の首相のイスにすわった宮澤だったが、竹下派内で竹下登を中心とする橋本龍太郎、小渕恵三のラインと、小沢一郎や金丸信のラインとの対立が深まると、その狭間に立ってもはや打つ手がなくなったのである。
そのうえで、昭和63年(1988年)6月に発覚したリクルート事件以降、引きずっていた「政治とカネ」問題に対するケジメとして、中選挙区制から小選挙区制への移行を含む政治改革関連法の成立が望まれたが、分裂した自民党内の政争の具と化して一歩も前へ進まなかった。
これに対して野党が反発を強め、内閣不信任決議案が提出されると、竹下派の小沢、金丸ラインに連なる羽田孜ら、多数の自民党議員が賛成票を投じて可決され、宮澤は総辞職を選ばず衆院解散・総選挙で勝負に出たのであった。
選挙戦に入る前には小沢、羽田らが自民党を離党して「新生党」を結成、一方で武村正義、鳩山由紀夫らが「新党さきがけ」を、また細川が「日本新党」を旗揚げするなど空前の“新党ブーム”となり、フタを開けると自民党は過半数を割っていた。
自民党は政権維持のため他党との連立を模索したが、時すでに遅く、政局分析はかつての親分である田中角栄“譲り”とされた小沢が先手を打ち、細川を首相候補に立てて8党による「非自民連立政権」をつくり上げてしまったのである。
これにより退陣した宮澤は、昭和30年(1955年)11月15日の「保守合同」で自民党が誕生して以来、初めて政権の座から降りる“役割”を演じさせられることになり、折から自民党の第15代総裁だったことで、「大政奉還」をした15代将軍の徳川慶喜に擬せられたのであった。
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