休戦から72年…韓国・李在明大統領の誕生で“第二次朝鮮戦争”勃発カウントダウン

李在明大統領(インスタグラムより)
韓国の李在明・新大統領は選挙戦では日本やアメリカとの協力を強調する姿勢を示した。だが、トランプ政権は在韓米軍の縮小をちらつかせており、米韓関係の先行きは不透明だ。
一方、金正恩総書記率いる隣国の北朝鮮は、韓国を将来の統一相手ではなく「敵国」と認定。ウクライナに侵攻するロシア軍に派兵するなど実戦経験を積んでいる。
米国が韓国から撤退する空白に乗じて、北朝鮮軍が38度線を越えて侵攻する第二次朝鮮戦争勃発――。

李在明大統領は韓国のトランプ?

水中を潜航し「泳ぐ核兵器」と呼ばれる『ヘイル2』を密かに韓国に向けて発射、上空からは変則軌道で撃ち落とすのが極めて困難な極超音速ミサイルなど北朝鮮の最新兵器が襲来する。

特殊部隊も韓国側に侵攻し、首都ソウルなど主要都市は火の海と化す。

韓国にとって第二次朝鮮戦争の最悪シナリオが現実味を帯びてきている。

韓国では保守系の尹錫悦前大統領が突然の戒厳令を宣言するなど国内を混乱させ退陣し、6月3日に行われた韓国の大統領選では史上最多得票で革新系の最大野党「共に民主党」前代表の李氏が当選した。

貧困層出身で人権派弁護士を経て政治家に転身し、「韓国のトランプ」と呼ばれるなど問題発言の多さでも知られる人物だ。

韓国の歴代左派政権は総じて北朝鮮と親密といわれるが、李大統領も例外ではなく、北朝鮮への不正送金疑惑で捜査を受けたほど。

大統領就任後も北朝鮮に対話や協力を呼びかけるとみられるが、事はそう簡単に運びそうにない。

というのも、北朝鮮側はすでに対韓姿勢を大きく変えてしまっているからだ。

「金正恩氏は2024年1月に韓国を『第一の敵』とみなして、南北統一路線を取り消した。そして、ロシアの資金や技術協力を受けて、これまで以上に軍事力強化を進めている。まさに開戦前夜といった様相です」(在韓ジャーナリスト)

米国務省の推定では、北朝鮮は2019年時点でGDP(国内総生産)の最大26%にあたる約110億ドル(約1兆6000億円)を軍事費に使っている。GDPに占める軍事費の比率は世界一だ。

金額そのものは韓国の半分以下で、老朽化した兵器も少なくないとされるが、核を含め最先端の兵器を集中して開発させており、その攻撃力は予断を許さない。