中田翔またも無償トレードか 移籍先ソフトバンクで秋広優人と師弟コンビ復活へ

中田翔を放出する狙いはコストカット

「ソフトバンクは若手有望株や即戦力投手を多く抱えており、交換選手の駒がそろっている。ゴネ得なのにもかかわらず、中日は無償トレードに応じる方針と聞く。それでもメリットがあるというフロントの判断です」(中日担当記者)

立浪和義前監督の最終年となった’24年シーズンの中日の選手総年俸は、12球団で4位の37億9000万円だった。

チーム成績はともかく、スタンドは満杯で黒字続きだったからだ。

しかし、井上監督にスイッチするとともに、球団は緊縮財政に転じた。

今季の選手総年俸は8億5000万削って29億4000万円と12球団で最下位だ。

「中田放出の狙いはコストカット。今季は2年契約の最終年で、年俸はチーム最高の3億円。しかし、交流戦前にソフトバンクへトレードすれば、残り試合数の関係から、約2億円の支払い義務を割譲できる。便乗放出です」(プロ野球アナリスト)

それにしても中田は極めて奇異な選手だ。

打点王3回、ベストナイン、ゴールデングラブ賞各5回。4番が指定席の看板選手だったにもかかわらず、移籍する際は毎回“無償トレード”である。

日本ハムから巨人に移った’21年は、シーズン途中で同僚選手への暴行行為が発覚し、球団から無期限出場停止処分。その際、当時の日本ハム・栗山英樹監督は巨人・原辰徳監督に相談、無償トレードをまとめた。

その巨人では3年契約最終年の’23年オフ、中田はオプトアウト権(契約破棄)を行使して自由契約となり、中日に移籍した。

今回の無償トレードが決まれば、3度目ということになる。

実は、小久保監督自身もダイエーの選手時代の’03年に球団フロントともめ、トレードを直訴。中内正オーナー(当時)の配慮で巨人に無償トレードしてもらった過去を持つ。