無名ながら29歳で初当選 海部俊樹の“弁舌”は何がすごかったのか?

「海部の前に海部なく、海部の後に海部なし」
海部俊樹がその「弁舌」においていかに群を抜いていたかは、昭和20年代後半の早稲田大学雄弁会(弁論部)での、次のようなエピソードが物語る。
この雄弁会に全国各地の大学が競う弁論大会などの案内が入ると、大会の出場弁士たるを目指すには、まず会内予選を突破せねばならなかった。
その際、いずれも弁舌に自信を持つ学生が、予選出場に名乗りを上げるのを常としており、ある大会に派遣するための予選会では、法学部の学生だった海部が出場した。
審査員は雄弁会会長の時子山常三郎教授(のちに早大総長)、これに顧問の教授2人が加わって情実なしの協議を重ね、大会に派遣する弁士1人を絞り込むのである。
この予選審査において時子山教授は、興奮を隠しきれず、結果発表を待つ学生たちを前に海部を激賞したという。
「私はこれまで多くの学生諸君の弁論を聞いてきたが、本日の海部俊樹君の演説に勝るものを、いまだかつて耳にしたことはなかった。本日の所感を一言でいえば、『海部の前に海部なく、海部の後に海部なし』。この一言に尽きるのであります」
海部は愛知県の名門・東海中学時代から、すでに弁論部のエースとして活躍、県下の弁論大会だけでなく、東海地方、近畿地方の大会でも優勝を独り占めにしていた。
すでに「東海中学に海部俊樹あり」と、知る人ぞ知る存在だったのである。
海部は弁護士を目指して中央大学専門部法科に入学し、専門部を卒業した後は法学部へと進んだ。
中大でも弁論部である「辞達学会」に所属し、一方で全学連のクラス委員も務めた。
しかし、当時の日本は占領下で、GHQ(連合国軍総司令部)による言論統制が厳しかった。
そんななかでも海部は、反動的占領政策として時の公安条例を強く非難し、ためにGHQに引っ張られて勾留されたこともある。
この時、GHQに「海部は俺と同郷で将来有望な青年だから、なんとか出してやってくれ」と掛け合ってくれたのが、河野金昇という代議士であった。
この出会いこそが海部に、司法の世界から政治の世界へと、目を向けさせる運命の分かれ道になったのである。
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