宮城野親方の「不満や絶望感は根深い」協会退職を決定づける2人元横綱・照ノ富士&稀勢の里

宮城野親方(元横綱・白鵬) (C)週刊実話Web
火のない所に煙は立たない――まさにその臭いがプンプンする。

史上最多の幕内優勝45回、通算1093勝など現役時代の実績は抜群ながら、とかくトラブルが多い宮城野親方(元横綱白鵬)が「日本相撲協会を退職する意向」と4月9日の文春オンラインが報じ、大騒ぎになっている。

当の宮城野親方は、その日の内に「相撲協会を離れる気持ちはないか」との報道陣の問いかけに、「ハイ」ときっぱり否定。翌日以降も重ねてその気はないことを明かした。

しかし、“今すぐはないにしても100%誤報とは言い切れない”と見ている伊勢ケ浜一門の関係者は多い。

それほど宮城野親方の相撲協会に対する不満や絶望感の根は深いからだ。

昨年2月、宮城野親方は元弟子の北青鵬(引退)の暴行問題で2階級降格などの処分を受けた。部屋も閉鎖され、一門内の伊勢ケ浜部屋預かりとなった。

あれから1年あまり。いまだ部屋再開の動きはなく、宮城野親方も伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)の監督下で、肩身の狭い部屋付き親方として毎日を過ごしている。

ライバル視する元横綱たちとの差は開くばかり

「もしかしたら、節目の1年が経てば、部屋再開を許してもらえるのでは、と宮城野親方は淡い期待を抱いていたフシがある。ところが、先場所の大阪場所後の理事会では、部屋再開は話題にすら出なかった。本人は相当ガッカリしたようで、報道陣にも『(あれから)1年経ったのにという思いはある』と話しています。
5月11日からの夏場所(東京・両国国技館)後、伊勢ケ浜親方は65歳の定年退職を迎えます。照ノ富士親方(元横綱)が部屋を継承することは確定済み。部屋付きの宮城野親方は、不仲で格下の照ノ富士親方の下につくことになる。プライドの高い宮城野親方にとっては、我慢のできないことですからね」(大相撲担当記者)

こんな見方もある。宮城野親方の“腹の内”を察するのは、一門の某親方だ。

「宮城野が目指したのは相撲協会のトップ、理事長だった。しかし、現実はほぼ絶望的。ライバルと目している二所ノ関(元横綱稀勢の里)に、弟子育成でも大きく水を開けられてしまった。何しろ二所ノ関は、すでに優勝3回、夏場所で綱取りを目指す大関の大の里を擁しているからね。
それに引き換え、宮城野は北青鵬の弟弟子らへの暴行を黙認するなど弟子の面倒さえ満足に見られなかった。すでに本人はやる気をなくしており、いつ“や~めた”と相撲協会の職を放り出してもおかしくない」

夢も、希望もなくなった男の行く末は、だいたい想像がつく。まだまだ宮城野親方の周辺から目が離せない。

「週刊実話」5月1日号より