「偉大な政治家は、すべからく風見鶏!」巧妙な立ち回りで出世の階段を駆け上がった中曽根康弘の“政界処世術”
2025.04.07

つまり、この「角福総裁選」において、どちらの陣営を支持したほうが、やがて自らの天下取りで有利に働くかという思惑にほかならず、結果、中曽根は田中を選んでいる。
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当時、この総裁選を取材した政治部記者の、こんな話が残っている。
「当初、中曽根自身も立候補をチラつかせたが、途中で不出馬を決めた。勝機がないうえに惨敗となった場合、政権の座が大きく遠のくことを恐れたからである。その後、田中と福田のどちらを担ぐかとなって、同じ上州(群馬県)出身のよしみで福田を担ぐのではと思われたが、『田中側の強力な工作に応じた』とされる一方、『中曽根派の若手を中心とした大勢が田中支持だった』などの理由から、結局は田中側に回った」
しかし、結果的にはこの選択が、のちに生きることになる。
「風見鶏」は読みを間違えず、正しい“方向”を向いていたのである。
この総裁選で田中が勝利したことにより、中曽根は同政権下で通産大臣兼科学技術庁長官、国務大臣(沖縄海洋博担当)と約2年間、田中が退陣するまで大臣ポストにすわり続け、箔を付けることができた。
一方で、この田中が金脈・女性問題で退陣すると、寸前で微妙に体をかわしていたことが功を奏し、後継の三木武夫政権では、当時、総理・総裁を目指す者には必須ポストといわれた幹事長のイスが、転がり込んでくるといった具合だった。
また、三木政権が倒れると、次の福田赳夫政権では三木と“同罪”で野に下らざるを得なかったが、福田政権のあとに大平正芳政権が発足すると、またもや中曽根は「風見鶏」ぶりを発揮する。
自民党「四十日抗争」あたりでは、もともと非主流派の立ち位置だったが、後半は反主流派として政権から離れるのであった。
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