オウム真理教に存在した“性体験申告リスト” 元信者が証言「処女は幹部から厚遇される」

麻原彰晃
1995年3月20日の「地下鉄サリン事件」から30年。オウム真理教という存在は、今なお国家の安全保障に影響を与えている。最悪のテロ事件から2日後の3月22日に教団施設の一斉捜索が始まり、5月16日に麻原彰晃が殺人容疑などで逮捕された。

摘発後、教団では教祖や幹部が女性信者らに“性のイニシエーション”を施し、洗脳していた実態も明らかになった。だが、風紀の乱れはそれだけではなかったようだ。

<週刊実話1995年7月6日号より ※一部割愛および表現を訂正した箇所があります>

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身ぐるみばかりか心の秘密まで暴露

オウム真理教は、リンチ殺人や、巨額財産を寄付(お布施)させた老人は用なしと薬殺同然に処分したり、恐ろしき実態が次々と明らかになっている。そんな中、またまた絶句するような内部情報が浮かびあがってきた。

何と「オウム真理教では出家信者に対して、過去の性体験を申告させていた」というのだ。

この仰天証言は警視庁関係者が本誌に洩らしたものだが、申告リストがあり、捜査当局が押収したようだ。

オウム真理教の出家信者となるためには、身も心も全て、教団に捧げなければならないという何よりの証しといえよう。

出家信者たちは自分の家財道具一式を売り払い、すべての財産を教団にお布施として渡してしまう。文字どおり、身ぐるみはがされるわけだが、心の秘密、ブライバシーの一切合切をも暴露させられていたとは――。

これらのリストには、「私は俗世界での性体験はありません」とか、「出家前には3人の女性との性体験あり」とかいう言葉が綿々と連ねてあるという。信者たちの秘密身上調査書とでもいうべきもの。

出家信者には10代、20代、30代など比較的若い世代が多いが、中には「女性との性体験はありません。性欲処理はもっぱら自分でしていました」「これまでの男性体験は5人です。うち1人とは妊娠中絶の体験があります」といったナマナマしい告白もあったという。

これらのリストの中には逃亡中の科学技術省ナンバー3で、地下鉄サリン事件実行犯の1人、林泰男(※1996年12月3日に逮捕、2018年7月26日に死刑執行)のものもある。

村井秀夫(※1995月4月24日に死亡)から示された11個のサリン入りポリ袋のうち、自ら3個の袋を手に取ったという男だ。