オウム真理教に存在した“性体験申告リスト” 元信者が証言「処女は幹部から厚遇される」

林泰男は経験人数「2人」

林はカゲで“殺人マシーン”と呼ばれ、その沈着冷静な仕事ぶりは、あの早川紀代秀(※2018年7月6日に死刑執行)から高く評価されていた。この男の出家前の体験人数は「2人」だという。

彼は若い時分、世界を放浪してきたというが、それにしては意外と少ない。女性に関しては案外オクテだったのかもしれない。

また「尊師が法律」と公言していた武闘派ナンバー1の諜報省トップ、井上嘉浩(※2018年7月6日に死刑執行)は、出家前の女性体験は「7人」という数字が記されているという。

井上が出家したのは大学1年の時で、まだ10代。教団内部でも若い女性信者たちから「アーナンダ(井上のホーリーネーム)ってステキよね」と囁かれていたほど女ウケする男だったことを考えると、当然かもしれない。

出家後も女性信者たちを次々にモノにして、教団には彼女らによる「アーナンダ親衛隊」まで存在していたという。

この調査書には、親にさえも言わない性体験の赤裸々な内容のほか、信者たちの交遊関係から、血液型や身長、体重、視力など身体的特徴のほか、先天的な病気の有無などの情報も記されているという。

しかし、なぜここまで個人のプライバシーに踏み込んだ情報を教団は欲しがったのか。

「一番考えられるのは、信者たちの階層分けに、こうした情報を利用することだったのではないか」(元信者の男性)

実際、教団内では「処女と申告した者は幹部たちから厚遇されているといった流言も飛び交っていた」(同)という。

おそらく教団はプライバシーを洗いざらい吐き出させ組織を強固にまとめるために、性の身上書を出させたのではないかとみられている。

「週刊実話」1995年7月6日号『オウム出家信者には性体験を告白させた』より