東日本大震災の震源・日本海溝が再始動…高まる「首都直下地震」「南海トラフ巨大地震」発生の可能性



必要なのは命を守り生き残る力

ただ、渡辺氏はそのためにも防災に対する考えを定着させること、災害時に命を守り救援や支援が届くまで生き残る力が大切だと力説する。

「災害対策はケースバイケース。自分が住んでいる家や職場に潜む危険を見つけることが必要です。いつ、どこにいるときでも、どんな災害が起きるかを想像してみる。通勤・通学途中、地下鉄に乗っているときに地震が起きたらどうなるか。自分や家族の生活空間と時間帯や季節などの時間軸を組み合わせて起こり得る災害をイメージし、危険を見つけてできることから手を打つ。それが必要です。忙しい中でも家族で身の回りの災害リスクを考える日をつくり、連絡方法や集合場所を決めておくことなどは最低限しておくべきでしょう」(同)

ともあれ、日本列島を巨大地震が襲う瞬間は、刻一刻と近づきつつある。

前出の島村氏は次のように警鐘を鳴らす。

「現在、フィリピン海プレートが活性化しています。以前にも言いましたが、日本と台湾の地震は兄弟関係にあり、その台湾で巨大地震が起こったことで、南海トラフ地震や首都直下地震が心配されているのです」

巨大地震が起きてほしくないのは当然だが、来るべきその日を見据え、積極的に防災に務める姿勢が今、我々には求められているのである。

「週刊実話」3月27日号一部内容を変更