全国に専門店が増殖中! 日本食のバイプレーヤー「豚汁」に女性客が殺到するそのワケとは!?

『ごちとん』の広告(C)週刊実話Web
豚肉と野菜を煮込んでみそで調味した「豚汁」は、地味な存在ではあるがファンが多く、主食を引き立てる日本食の“名バイプレーヤー”と言っても過言ではないだろう。

そんな豚汁が2020年代に入ってから下克上を果たした。

日本全国で豚汁を主役に据えた“専門店”が急増しているのだ。

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例えば2021年10月に東京都・新宿区にオープンした『とろ〜り豚汁めし 八百食堂』では、長時間の高温加熱で野菜がたっぷり溶けこんだ豚汁が大人気で、ランチタイムには行列ができることも珍しくないという。

大阪府枚方市にある『ベジ・美豚(ヴィトン)』は、22年12月にオープン。シンプルな豚汁に加えて、「チゲ」や「豆乳」などでアレンジした変わり種も用意しており、常連客からは「毎日食べても飽きない」と好評だ。

他にも全国各地に店舗名に「豚汁」を入れた店が増えている。

そんな“豚汁ブーム”をけん引する店舗が、「野菜を食べるごちそうとん汁」を略した店名の豚汁定食専門店『ごちとん』だ。

「『ごちとん』では大きくカットした野菜、豚しゃぶ肉、自家製汲み豆腐が入ったプレーンな豚汁をはじめ、『炙りスペアリブ』や『味噌バターコーン』など、他では食べられない贅沢メニューが大人気。豚汁のほかにも、おかか、しらす、コーンビーフなどのチョイ足しが可能な『たまごかけごはん』も好評で、17年に1号店が代々木にオープンすると瞬く間に話題となり、現在7店舗まで数を増やしました。25年3月7日には、8店舗目の中野店がオープン予定です」(フードライター)

地味な存在だった豚汁が、なぜ主役にとって代わるほどの人気を得たのか。

飲食業界に詳しいフードコンサルタントは、ブームの要因に「健康志向の高まり」があると指摘する。

「世界中で新型コロナウイルスが流行した際、コロナ対策として免疫力強化や健康維持の重要性が強調され、日本でも人々の健康に対する意識が大きく変わりました。“人生100年時代”といわれる現代を生き抜くうえでも、健康重視の食事を求める人が増えているのです」

そういった意味で、豚汁は最適なのだという。