「知れば知るほど深みにハマる」南米音楽に人生を捧げたレコード店オーナーがその独創的な魅力を激白!

『大洋レコード』オーナー・伊藤亮介氏
突き抜けた男たちの魂の叫びをお届けする連載企画「死ぬ前までにやっておくべきこと」。今回はブラジル、アルゼンチンなどのポピュラー音楽を中心にCDを直輸入販売している『大洋レコード』オーナーの伊藤亮介氏にインタビュー。南米音楽との出会い、その強烈な魅力に突き動かされた人生の歩みを振り返ってもらった。

【関連】「僕の人生はケチャップにまみれて潤いを得られたようなもの」ナポリタン学会会長が国民食の座を狙い奮闘中! ほか

-----------------

音楽は人を狂わせる。人類が生まれ、音が奏でられたときから、この地球上ではあらゆる音楽が創造されてきた。

それは世界で最も深い沼。いつの時代もそこに音がある限り、楽しみを見出そうというマニアが必ず誕生する。

南米音楽。人は音楽を聞き込むほど、民族的な趣向になり、南へ行くという。

例えるなら南米。東京・神楽坂の路地裏にある小さな店舗は、日本の南米音楽ファンにはなくてはならないビッグオーシャン。泥に塗れて滑り込む、燃える闘志の『大洋レコード』。代表の伊藤亮介氏が語る。

「南米ブラジル・アルゼンチンの音楽といえば、サンバ・ボサノヴァにタンゴというのが定番です。しかし日本の音楽が演歌・民謡だけではないように、南米にもポピュラーミュージックは存在しています。さらにブラジル音楽ひとつを取っても、州ごとに音楽が違うと言えるほど多様ですので、一概にコレとは言えないのですが、ざっくりいえば…我々日本人にないものをすべて兼ね備えている。それはリズム、メロディーであったり、譜割もそう。それはGやC、Dなんてメジャーコードをも凌駕する美しさ。WからB、そしてDBへと連なる美しい流れは、どこの世界にもない栄えある歴史。去年SBを倒したときは痛快でしたよ。26年ぶりですからね。あ、ごめんなさい。途中から野球の話になってましたね」