「地方は宝の山!」全国600店以上を巡礼した食の旅人が語るローカルチェーンの味と歴史の奥深さ

BUBBLE-B
突き抜けた男たちの魂の叫びを届ける、「死ぬ前までにやっておくべきこと」。今回は、日本全国のチェーン店の本店を訪ね歩くブログ『本店の旅』を主宰する人気ブロガーBUBBLE-B氏にインタビュー。全国に点在する地域固有のチェーン店の根強い人気の秘密や、その取材の過酷さを聞き出した。

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飲食チェーン店――。

それは日常の中に埋没した奇跡。全国どこにいても同じ味、同じ環境で「ハズレのない馴染みの味」を提供するというチェーン店でありながら、近年では各地域でしか展開していない地元の味を出す“ローカルチェーン店”が注目を集めている。

たとえば、北海道・函館『ラッキーピエロ』、『金沢まいもん寿司』、大阪『串かつだるま』に福岡『天麩羅処ひらお』。そんな『ローカルチェーン店』を求めてさすらう旅人がいる。

人呼んで『チェーン店トラベラー』BUBBLE-B。彼は日本全国600店以上のチェーン店を巡礼し、喰うかい上人然りと食徳を積んできた食の旅人だ。

「ローカルチェーン店なんて、何も特別な店じゃない。『すごい美味しい』なんて言う人もあるけど、たぶん錯覚ですね。自分の生活エリアにない珍しい食べ物だから美味しいと思っているだけで、その地域の人にとってはごくごく当たり前の味。つまり、違う地域の当たり前を感じるのがローカルチェーン店の醍醐味。これが単純なようで知れば知るほど奥が深くて、人生を狂わせてくれる。いや、本当に楽しいからやっているんですけどね」

現在の彼は滋賀県に本拠地を構え、チェーン店トラベラーだけでなくDJ、青島ビール公式アドバイザー、全日本麻婆豆腐愛好連盟(全マ連)会長、飲食PR、飲食コンサルタントなど、謎に満ちた経歴と肩書きに彩られている。

2007年。全ては一杯のラーメンから始まった。

東京の大手企業に勤めるサラリーマンだった彼は、何度も啜ってきた京都の『天下一品』総本店のスープを改めて味わったことで確信した。