水面下では北朝鮮の転覆工作、ゲリラ部隊の侵略も…日韓情報当局が警告する韓国大統領“ご乱心”の裏側



サイバー攻撃も頻発

日本の安全保障関係者が言う。

「前大統領の文在寅氏は、北朝鮮と韓国を統一させ、初代大統領を金正恩氏、自分が首相になることを目指しているといわれていました。次期大統領となる可能性が高い李在明氏は、文氏に勝るとも劣らない北朝鮮シンパだと指摘されています。日韓の情報当局の観点では、尹大統領の危機感はうなずけるところもあるのです」

韓国の野党と歩調を合わせるかのように、北朝鮮は尹政権以降、韓国への敵意を剥き出しにしている。

金正恩氏は「南北の平和的統一」という目標を取り下げ、両国の軍事境界線上に設置された南北共同連絡事務所を爆破した。

さらに軍事面での強化も進めている。ミサイル発射実験を繰り返し、ロシアとの軍事協力で発射技術も向上しているが、韓国向けの大きな武器となっているのがサイバー攻撃だ。

北朝鮮のハッカー集団は世界有数の技術力を持っているとされ、暗号資産のビットコインを他国から奪うなどしている。

韓国のインフラ設備を混乱させたり、政府機関に侵入するのもお手の物とみられている。

「今回の韓国の政変も、北朝鮮シンパを使った政権転覆工作がほぼ成功しているとみることもできます。次の大統領選挙ではSNSを通じた情報工作や世論操作を行うことが警戒されています。現在、朝鮮人民軍の兵士はロシアに大量に派遣されてウクライナの前線で戦っているため、戦力は十分とは言えませんが、韓国向けに短距離ミサイルやドローンでの攻撃、特殊部隊によるゲリラ攻撃を仕掛けることは十分考えられます。韓国国内が混乱すればするほど、北朝鮮にとって有利な政権が誕生する可能性も高まるのです」(軍事ジャーナリスト)

恐ろしい話だが、休戦状態の朝鮮戦争が71年ぶりに再開する日が迫っているとも言えるのだ。

「週刊実話」1月2日号より