「どうせ痛い思いをするなら、気持ちよく血を流したい」佐々木貴がFREEDOMS存続の危機を救い続けた頑なな信念を激白!

佐々木貴
突き抜けた男たちの魂の叫びをお届けする、新連載「死ぬ前までにやっておくべきこと」。第2回は、先週号から引き続きプロレスリングFREEDOMS代表の佐々木貴氏に話を聞いた。

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「リングの上ではメチャクチャでも、そこを降りたらウソのない団体でありたい。どうせ痛い思いをするなら、気持ちよく血を流したい」

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人は石垣、人は城――。かつて武田信玄はそれを国是とし乱世に討って出たが、それはまた「FREEDOMS」(通称ダムズ)で“殿”と呼ばれる佐々木貴の信念にも似ている。

2009年の旗揚げ以来、団体のエース“クレイジーモンキー”葛西純を中心としたテレビでは映せない過激なデスマッチ路線が話題となったダムズ。12年に杉浦透、14年に正岡大介が入団。16年にドラゴン・リブレ、17年には平田智也がデビューするなど、佐々木らの次の世代も育ち、フリーの竹田誠志、メキシコからビオレント・ジャックらと死闘を繰り広げ、世間のコンプライアンスとも戦いながら、ダムズの存在感は日増しに大きくなっていった。

「そんなときですね、アメリカから誘いがあってFREEDOMSのフロリダ大会が決まったんです。会場を押さえて現地でチケットも完売して、さぁみんなでアメリカに乗り込むぞ!となった途端に新型コロナで中止せざるを得なくなってしまった。これまで払ったお金は返ってこない。これを取り返そうとしても、プロレスの興行ができなくなってしまいましたから」

20年から始まるコロナ禍において、濃厚接触に熱狂と絶叫と三密で成り立つプロレス業界は莫大なダメージを受けた。

世界中の団体が無観客試合や配信など必死に工夫を凝らしたが、体力がなく興行を打てないインディー団体などは解散したところも少なくなかった。