「どうせ痛い思いをするなら、気持ちよく血を流したい」佐々木貴がFREEDOMS存続の危機を救い続けた頑なな信念を激白!



死後に届いた「父の言葉」

11年の東日本大震災でチャリティープロレスをやったときに取材された『サムライTV』。被災地を回り、避難所で炊き出しをし、プロレスをやったお金を市役所に寄付する記憶に残る数々の場面。その最後に、初めて見る父がインタビューを受ける姿があった。

「まったく知りませんでした。親父、何言ってるんだろうか…と緊張しながら見たら、最後の最後で『自慢の息子です』って言ってくれていたんです。親父、死ぬ前にも何度かお見舞いに行ったけどもう意識はなくて。プロレスを認めてくれないままだと思っていたのに、死後にこういう形で許してくれていたことを知った。まぁ、生きているときに言えって話ですよね。それでも、こんなことがあると、やっぱりついてるなと思いますよ。僕はピンチになるとケツに火をつけてくれることが起こる。ご先祖様か何かに守られていると思っちゃいますよね(笑)」

数々の危機が起こる度に闘志を掻き立てられるようなことが起こり、それを乗り越えてきたダムズに、佐々木は「運が良かっただけ」と謙遜する。

しかし、その運を引き寄せてきたものは、佐々木の頑なな信念があったからに他ならない。

「当たり前ですけど、『人にウソをつかない』こと。小学生でもできるのにプロレス界ではやれる大人が少ない。僕はそういう場面にたくさん出会ってきました。プロレスって大きな志を持ってきた選手も、いろんな金持ちのおじさんたちも寄って来る。でも、そういう人を利用するだけ利用して、汚いウソに疲れ果てて、みんなプロレスがキライになって団体が潰れていく。何度も見てきました。だから、絶対にウソはついちゃいけないんです。うちはリングの上ではメチャクチャでも、そこを降りたらウソのない団体でありたい。どうせ痛い思いをするなら、気持ちよく血を流したいじゃないですか。イヤな気持ちで痛い思いをするって、地獄でしかないからね(笑)」

【佐々木貴(3)につづく】

取材・文/村瀬秀信

「週刊実話」12月19日号より