孫正義氏「日米Wシリーズ構想」撤回へ 今度は「米国ソフトバンク」でMLBに新規参戦か

MLBも歓迎!?(画像はAIで生成したイメージ)
ドナルド・トランプ氏(78)の米大統領返り咲きを前に、孫正義氏の動きがあわただしくなっている。安倍晋三元首相亡き今、トランプ氏が最も信頼を寄せる日本人が孫氏だからだ。

両者の関係が決定的になったのは、初回の大統領選。就任直後にニューヨークのトランプタワーを電撃訪問し、米国のIT分野を中心とした新規企業に「約5.7兆円の投資と5万人の新規雇用」を約束。この“就任祝い”でトランプ氏を虜にした。

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トランプ氏をめぐっては、石破茂首相も早期対面を打診しているが、来年1月20日の就任式までは難しいと、けんもほろろ。しかし、孫氏に対しては会談日程を調整しているという。

ソフトバンクグループが先週発表した2024年4〜9月期決算は、純利益が1兆53億円。「チャットGPT」など人工知能(AI)関連の株式投資が貢献した。今回も数兆円規模の土産を持参するとみられるが、見返りの一つがソフトバンクのMLB参加支援という。

狙いはAI頭脳を野球の戦術に取り入れ、それを各種事業にフィードバックして新たなビジネスモデルを作り出すことにある。

「ベンチ内にiPadさえ持ち込めない日本のプロ野球と違い、米大リーグは電子機器の使用が試合中も可能。AI信奉者の孫氏がMLB参入に力を込める狙いがここにある」(スポーツ紙記者)

孫オーナーは’05年に福岡ソフトバンクホークスでNPBに参戦して以来、日米の王者が世界一を決める「リアルワールドシリーズ」実施を提唱してきた。だがそれを撤回し、MLB参入に舵を切ったのは、今年の日本シリーズが原因だ。

2位日本ハムに13.5差でぶっちぎりのパ・リーグ優勝を果たしたものの、日本シリーズではセ・リーグ3位から進出したDeNAに敗退。この理不尽なシステムがまず一つ。

さらに、日本シリーズのテレビ中継の裏でフジテレビが大谷翔平(30)の出場するMLBのワールドシリーズ「ドジャースvsヤンキース」を録画放送。話題性は米大リーグに完敗だった。そこでコペルニクス的大転回を図ったのだ。