石破政権が“倒閣封じ”を画策「前門の玉木」「後門の小沢」を退ける3つの掃討作戦



剛腕小沢が野党候補を一本化

対する立憲民主党は、自民党による多数派工作に警戒感を示しながらも、来年の通常国会終盤での内閣不信任決議案可決による衆参同日選も視野に入れ、中期的な時間軸で着実に政権交代を目指す構えだ。

立憲幹部は「参院選で非改選を含めて野党で過半数を獲得してから、秋の臨時国会で内閣不信任案を出す選択肢もある」と意気込む。

衆院選の大勝後、野田氏をはじめとする党執行部はこの目標を共有。11月5日の常任幹事会では、来年の政権交代実現に向けて(1)国会の主導権を握るために衆院予算委員長ポストを確保する、(2)参院選で鍵を握る全国32の1人区で野党共闘を進める、という2つの方針を確認した。

実際、自民党に予算委員長の座を譲らせ、ベテランの安住淳前国対委員長を充てる人事も決まった。

石破政権の命運が懸かる2025年度予算案を人質に取った形の安住氏は「熟議の議事進行を心掛ける」と、早くも与党をけん制する。

懸念材料は、維新、国民民主と国会で共闘態勢を組めるかどうかだ。

この点について、先の立憲幹部は「政治改革を旗印に野党連携を呼び掛ける。石破政権を追い詰めれば、維新と国民民主も世論の手前、そうやすやすと自民党の延命に手を貸すことはできない」と自信を示す。

参院1人区での野党候補一本化については、野田氏が13日夜、選挙戦に精通する総合選挙対策本部本部長代行の小沢一郎氏と東京・赤坂の日本料理店で会談し、小沢氏と意思疎通を図りながら進めることで一致したという。

果たして、30年ぶりとなった少数与党政権の行方はどうなるのか。

石破首相がさらに支持を失って自滅していくのか、それとも思いのほか粘り腰を発揮して政権維持を図っていくのか。

先行きはまだまだ不透明だ。

「週刊実話」12月5・12日号より