永田町では予定調和と評判に 第2次石破政権発足で急浮上した自民党&立憲民主党の「大連立」構想



小沢氏も「大連立構想」を推進か

だが、今回は状況が異なる。

来年夏の参院選で自公を過半数割れに追い込んだところで、政権交代が起こるわけでもなく、起こるのは混乱だけ。来年は衆参ダブル選挙も取り沙汰されているが、実際に行われるかどうかは見通せない。

展望が開けないのは自民だけでなく立憲も同じなのだ。

だったら、自民と大連立を組み、国政で影響力を発揮したほうが党勢拡大につながる。

立憲内にはそんなシナリオがくすぶっている。

遅くとも来年夏の参院選前までには自民内で「石破おろし」が起こることが予想されるため、連立を組むとすれば石破政権が退陣するまでということになるだろう。

この大連立構想には野田氏の後ろ盾である小沢氏も理解を示しているという。

政権担当能力があることを示す絶好の機会と判断しているようだ。

折しも、自民と立憲の国対委員長が常任委員長ポストをめぐり会談し、政府の予算案を審議する重要ポストである予算委員長を立憲に明け渡すことで合意した。

予算委員長には安住淳前国対委員長が起用された。

予算案の衆院通過に向け大詰めを迎えるのは例年2月ごろだ。

衆院通過を遅らせることで、予算案の年度内成立を阻むことは可能なわけで、立憲は新たな武器を手に入れたことになる。

自民は立憲と協調しながら国会運営をしていかなければならず、事実上、大連立は始まっているとも言える。

石破政権の生殺与奪は立憲が握っているとも言えるのだ。

「週刊実話」11月28日号より一部内容を変更